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「父親の反対を押し切ってドリフに入った時は驚いた」急逝した仲本工事さんの従兄弟が初めて明かす“下積み時代の意外な素顔”

「父親の反対を押し切ってドリフに入った時は驚いた」急逝した仲本工事さんの従兄弟が初めて明かす“下積み時代の意外な素顔”

genre : エンタメ, 芸能

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 1941年、仲本さんは沖縄出身の靴職人の父と母との間に生まれた。東京で生まれ育ち、中学では体操部に入部し、高校でバンド活動を始めた。学習院大学に入学後に誘われて行ったジャズ喫茶で加藤茶(79)と出会った。

 大学卒業後に当時メンバーを探していたいかりや長介の誘いを受けて、1965年にザ・ドリフターズに加入。「8時だョ!全員集合」(TBS系)、「ドリフ大爆笑」(フジテレビ系)では黒縁メガネでお茶の間の人気者となり、器械体操コントでは抜群の運動神経を見せた。

『8時だョ! 全員集合』の収録風景。左からいかりや長介、加藤茶、仲本工事、高木ブー、志村けん ©時事通信社

女性関係は「面倒くさいから」一切しゃべらない

 私生活では3度結婚している。最初の結婚は1976年で、相手は学習院の頃から交際していた2歳年上の女性だったが、1982年に心不全で死別。1991年に連れ子のいた一般女性と再婚し、1男2女の父となったが2004年に離婚した。2012年に27歳年下の三代純歌との3度目の結婚では世間を驚かせた。

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 放送作家の田村隆さんは仲本さんと「8時だョ!全員集合」以前のコミックバンド時代から付き合いがあった。

「彼はどちらかというと控えめで優しい人物だった。温厚で怒った顔を見たことがない。芸能界には坊や(付き人)などに『なんだお前!』と怒鳴る人もいたけど、彼はそういったことを言ったことがない。静かだから怖いという人もいたけど実際はその逆ですよ。シャイな人で女性関係のことは一切しゃべらない。なんで話さないの、と聞くと照れ隠しに『面倒くさいから』と上手いことはぐらかしていた」