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加えてセガには豊富なアーケードゲーム(ゲームセンターで稼働する業務用ゲーム)の資産と圧倒的な技術力がありましたから、かなり衝撃的なデビューではあったんですよね。
注目度の高かった登場。結果は…
――当時の注目度も高そうですね。
林 メガドラのローンチ(ハードと同時発売)タイトルは『スペースハリアーⅡ』『スーパーサンダーブレード』で、中でも『スペースハリアーⅡ』の期待値は特に高いものがありました。
『スペースハリアー』って、古くはセガ・マークⅢ、その後はファミコン、PCエンジンにも移植されたアーケードの超名作なんです。その続編がメガドラで発売! というのは、相当な驚きと期待をもって受け止められていたんですね。
――そして、その結果は……?
林 「……やっぱり家庭用ゲーム機では無理なんだなあ」という(苦笑)。
そもそもメガドラにはオブジェクト(画面で表示しているキャラクターや映像など)を拡大縮小する機能がなかったですから、本来『スペースハリアーⅡ』で描こうとしていた3Dシューティングに対応するのは技術的に不可能だったんですよね。
ただ、そこは期待値が高すぎたんだとは思うんですけど、奇しくもローンチである『スペースハリアーⅡ』がそうだったように、メガドラは一貫して「限られた性能の中で技術の限界に挑戦すること」を運命づけられたハードだったような気はします。
それは同時にセガの歩んだ歴史でもあるんですけど、今回発売されたメガドライブミニ2は、その集大成のような気がします。