文春オンライン

2022/11/18

「地獄に落ちるわよ」という言葉が面白おかしく取り上げられて

細木 メディアに出る時は、ある程度“キャラ作り”をしていましたから。強烈なイメージがないと、考えや思いを世間に伝えられないという母なりの思いもあったようです。

「地獄に落ちるわよ」という言葉が面白おかしく取り上げられていましたが、実際は前後に語られる言葉の方が重要なんですよ。でも、メディアではインパクトのある言葉だけが拾われてしまって。

 母だって一人の人間。確かに強い人だったけれど、傷つくことも、悩むこともありました。テレビに出たあとはよく「きついこと言い過ぎたかしら」「あの言い方で相手に伝わったかしら」と気にしていました。

本人インスタグラムより

――派手な恰好や暮らしもキャラ作りの一環?

細木 「お金を遣う時は最高級なものを」という人だったので、一部は本当です。でも、全部が全部派手だったわけではありません。

 自分が食べるご飯は毎日自炊していたし、外食した時は絶対に食べ残ししない。バスマットや雑巾は使い古したタオルを縫って手作りしていたし、私がティッシュを数枚一気に使うと、「無駄遣いしないの!」と怒られたこともあります(笑)。

 戦時中を生きてきた人だから、お金も物もすごく大事にする人だったんですよ。世間が持っている細木数子のイメージからすると、意外な一面かもしれないですね。

「占いなんて興味ないし知らない!」と思っていた

――その後かおりさんは六星占術継承者として活躍していますが、以前は占いが嫌いだったそうですね。

細木 子どもの頃から事あるごとに母が占いを持ち出してきたから、反発心の方が強くなっちゃって。「占いなんて興味ないし知らない!」って思っていました。婚約者まで占いで決められる始末ですからね(笑)。

 でも、母のマネージャーとして占いに関わっていく中で、占いとの付き合い方が分かってきたのだと思います。

©️釜谷洋史/文藝春秋

――占いとの付き合い方?

細木 昔は、占いは人生を勝手に決めてしまうような……可能性を狭めて、自由を制限するようなものだと思っていたんです。だから、“当たる”のが嫌でした。でも、実際は占いってそういうものじゃない。

 自分の理想や幸せを叶えるために活用する道具のひとつです。道具だから、活用次第で活かすことも殺すこともできます。

 例えば、「あなたはここから3年間大殺界に入ります」と言われたら、「これから3年は何をやってもうまく行かないんだ」と落ち込んでしまう人も多いんです。でも、季節や天気にも波があるように、人間にだって波がある。

 天気予報で「明日は雨だ」と言われたら、雨に怯えて引きこもるのではなく、事前に傘を用意しますよね? 占いもそれと一緒です。「大殺界が来る」と言われても、怯えたり落ち込んだりする必要はありません。そのための準備をしたらいいんです。

 同じように、「明日は行楽日和のいい天気です」と言われても、一歩も外に出なかったらいい天気の恩恵は受けられません。占いで良いことを言われても、待っているだけでは変化は訪れないんです。