文春オンライン

2022/11/07

genre : ニュース, 社会,

北口を歩いていくと大きな交差点と鳥居が…

 まずは北口から歩く。巨大な商業ビルに囲まれて窮屈な印象すら受ける駅前広場は目下工事中。その広場から、阪急百貨店の脇を通ってさらに北に向かう。するとほどなく大きな交差点が見えてきて、上宮天満宮の大鳥居が出迎えてくれる。高槻駅前の目抜き通りは、上宮天満宮の参道でもあるのだ。

 

 この鳥居の前で駅前の通りと交差している道は、西国街道という。西国街道は古く山陽道の系譜を引く大動脈のひとつで、江戸時代には京都から大坂を経ずに中国地方を結ぶルートだった。参勤交代にも使われていたという。

 そんな歴史を持つ西国街道を少し西に歩くとほどなく道幅が狭くなり、さらに左に折れて南進、次いで焼肉店の脇ですぐにまた右に曲がる。その角には「芥川一里塚」という小さな碑が置かれていた。そこから先は、路地のような生活道路に小さな店が並んでいる、そんな道筋だ。

 ここは、かつて西国街道芥川宿だった場所だ。つまり、高槻駅のすぐ北側は芥川という西国街道の宿場町が置かれていたということになる。その町の中には高槻芥川郵便局という郵便局があり、アーケード街の名も芥川商店街という。高槻駅も「芥川駅」と名乗ってもおかしくなかったというくらいの町なのだ。駅のすぐ目の前の大形商業施設の先には、こうした古い宿場の名残を残す、細い路地が入り組んだ芥川の町が広がっている。

 

南側の商店街を抜けていくと…

 反対に、松坂屋のある南側はどうだろうか。こちらは西国街道からは東海道線(JR京都線)を挟んで少し離れた場所にある。が、松坂屋の存在からもわかるように、実に賑やかな一角である。人通りは絶えることなく、歩いている人は老若男女あらゆる層にわたる。

 北口と比べると数倍に及ぶ広大な駅前広場から、まっすぐ南に下りているのがけやき大通り。高槻駅周辺ではいちばんの大通りだ。その脇にはこちらもどちらかというと細い路地のような商店街がいくつも延びている。なかにはアーケード街もあるほどで、人の通りは北口の芥川商店街よりもはるかに多い。

 

 こうした商店街を抜けていくと、その先にあるのは阪急電車の高槻市駅だ。スピードという点では新快速の後塵を拝する阪急電車だが、京都方面の終点は中心市街地の河原町。さらに運賃で見れば新快速よりもお安いということで、総合的に見れば互角の戦いを繰り広げているといっていい。

 高槻の市街地を抜けて乗り換えるお客も多いのだろう。そうした人たちが行きかう高槻駅と高槻市駅の間は、それなりに規模の大きな繁華街になっているのだ。