文春オンライン

決断しない岸田官邸VSバラマキたい自民党本部、禁じ手飛び交う“仁義なき戦い”

そして特に悪いことをしていないのに悪者にされる財務省

2022/11/10

 岸田政権が物価高や経済再生の目玉として盛り込んだ「総合経済対策の総枠」が発表されました。景気よく規模感を打ち出す、古典的で陳腐だけどみんな喜ぶし、良いんじゃないでしょうか。

 最終的な着地は2次補正で一般会計の歳出総額は28兆9,000億円あまりと見られ、当初見込まれていた25兆1,000億円あまりから約4兆円弱の積み増しとなりました。いやあ、大盤振る舞いでやんすな。

新たな総合経済対策が目指すもの(首相官邸)
https://www.kantei.go.jp/jp/keizaitaisaku_kishida/index.html

 ところが、本来なら待望で垂涎であるこの大型の景気対策、あの「検討使」と揶揄される我らが岸田文雄さんが英断したにもかかわらず、「こんなものはぼくの考えた最強の経済対策じゃない」と経済マスコミが批判するのは何故なんでしょうか。

 そもそもコストアップインフレを引き起こしている貿易赤字も低金利の金融緩和政策も、これからは再生エネルギーだと煽りまくって反原発だSDGsだと綺麗事を繰り返し、原子力発電や化石燃料を軽視して経済マスコミが間違った旗を振り続けた結果でもあるんじゃないですかね。なんせ、毎月1兆円以上の国富が円安のお陰で資源国に流れ出てしまっているわけでして、世の中綺麗事では動かないということを肌身で感じる寒い冬になってしまうのでありましょうか。

経済対策29兆円、財政・金融もたれ合い限界 実効性薄く: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA27DBP0X21C22A0000000
 

予算編成をつかさどる財務省 ©文藝春秋

議論の真っ最中に、岸田首相から萩生田政調会長にかかってきた電話

 国と地方の支出に財政投融資を合わせた財政支出の総額は39.0兆円と大規模化され、特に政治的な駆け引きが激化したのは国の支出部分です。

 今回決定された2022年度2次補正予算は29.6兆円とされ、一般会計は最終的に29.1兆円、特別会計が0.5兆円という調整になっていました。金額がデカすぎていまひとつピンときませんが、中でも一般会計をめぐる岸田官邸と自民党本部の綱引きは熾烈なものがありました。

 ところが、10月26日の自民党の政調全体会議で平場の議論がなされている真っ最中に、政調会長の萩生田光一さんのところに岸田さんから電話が入り「25兆円で了承しているか?」という問い合わせがあったとされています。まさに平場で国民から選ばれた議員が集まって経済対策の予算感や中身を議論している頭越しに、官邸の主である岸田さんからこの金額でどうかと言われたら、それは政治家が取り決めるべき内容を先回りして官邸が財務省と握ってしまったことになりますので、萩生田さんが「禁じ手だ」と怒るのもまあもっともです。

経済対策を懸けた仁義なき戦い 萩生田政調会長を激怒させた財務省の“禁じ手” 「責任を取るのはあなたたちじゃない」
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/190893