きょう11月10日は、悪魔にしてアーティストのデーモン閣下の10万60歳の誕生日ならぬ発生日である。
西暦でいえば紀元前98038年のこの日、地獄で発生した閣下は、人間の世界を掌握すべく幾度となく「誰かの身体」を借りて、見た目は人間の“世を忍ぶ仮の(以下「世仮の」)姿”でさまざまな家庭に潜入し、いまから60年前には日本のある銀行員の家に子息として忍び込んだ。今回の世仮の姿では還暦を迎えたことになる。
1982年にヘヴィメタルバンドの形をとった悪魔教布教団体「聖飢魔Ⅱ」の歌唱・説法方(ヴォーカル・MC)として、悪魔の真の姿で現世に侵寇してからも、40年が経つ。
今年4月には、テレビ朝日系のドラマ『警視庁・捜査一課長 season6』の第1~2回に閣下がゲスト出演した。コールセンターのスーパーバイザーという役どころで、劇中では、電話をかけてきた人からリクエストされ、ゴジラの声マネを披露するシーンもあった。
ゴジラの声マネで優勝した経験も
閣下は世仮の姿での早稲田大学在学中、あるラジオ局の番組が企画した「東宝公認・ゴジラの鳴き声コンテスト」に録音テープを送って優勝した経験を持つ。もっとも、今回のドラマの演出家はそんなことはまったく知らず、撮影中、かかってきた電話にゴジラの鳴き声で対応する想定でやってくださいと指示してきたという。これに閣下は「悪いけどうまいよ」と応じ、演じてみせたのだとか(『METAL HAMMER JAPAN』Vol.10)。
閣下の著書『我は求め訴えたり』(ネスコ)や『悪魔的歌唱論』(リットーミュージック)によれば、世仮の幼少期より人前で芸事を披露するのが好きで、また興味を持ったことはとことん追究する性格だったという。