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 そこまでして新幹線がやってきた山形駅。乗り入れている路線は他に奥羽本線と仙山線、左沢線だけで、いずれもローカル色が強いので規模はそれほど大きくない。大きくはないが、駅はさすがのターミナル、実に立派な橋上駅舎だ。

 ほかのターミナルにもよくあるように、改札口から自由通路を挟んだ向かい側には駅商業施設(S-PAL山形)の出入り口があり、さらに自由通路には山形が誇る平田牧場直営のとんかつ店もある。昼時など、ひっきりなしにお客がやってきて大繁盛している様子だ。とびっきりのとんかつを結構お安く頂けるのだから、観光やビジネスのお客だけでなく、地元の人にとってもありがたい店なのだろう。

 

そもそも山形ってどんな町かというと…

 線路は南北に走っているから、それに合わせて出入り口は東西にある。山形の中心市街地はその東側。といっても、山形駅西口も大きな駅前広場に県民ホールや展望タワーになっている霞城セントラルなどの大型施設が勢揃いしていて、ホテルも建ち並んでいる。遠方から山形までやってくる人を出迎える、そんな駅前風景だ。

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 この西口は、かつては陸軍の練兵場、次いで現在の東ソーの工場や国鉄の官舎が広がっていたという。それらを新幹線の開業に合わせてまとめて再開発し、2002年までに立派な広場に生まれ変わらせたものだ。少し外れたところまで歩くと、空き地も目立つ。そのあたりに新幹線以前の西口の様子がしのばれるといったところだろうか。

 そしていよいよ本番、中心市街地の広がる東口へと足を向ける。山形って、そもそもどんな町なのか。

 山形駅は東口も大きな広場になっている。その一角にはバス乗り場があり、市内各方面への路線バスが集まるターミナル、広場を挟んで駅舎の真向かいにはまっすぐ東に延びる大通りがあって、傍らには居酒屋やスナックの類いがあつまるちょっとした歓楽街もある。

 大通り沿いにはホテルに商業ビルの類い、オフィスビルなどが建ち並ぶ。もうこれは誰にもケチのつけようのない県都の駅前風景にほかならない。

 

蒸気機関車が置かれた公園をすぎてさらに歩くと…

 この大通りを少し歩いた交差点からは、北に向かってこれまた賑やかな商店街が続いている道がある。

 このアタリを中心に、香澄町の繁華街が形成されているようだ。正直、都市や人口の規模からもっと駅前は寂れているのではなかろうかとも思っていたが、それはまったく不明の極みであった。きっと、夜になれば駅前の歓楽街は憩いのひとときを過ごす人たちで賑わいを見せるのだろうと思う。