文春オンライン

2022/11/18

実際の効果はどれくらい?デメリットは…

 さて、肝心の効果はどのぐらいあるのでしょうか。筆者のPCは、このツールで行えるようなメンテナンスを月1回ペースで定期的に行っているせいで、あまり直接的な効果は期待できないのですが、6つのベンチマークソフトを使って施行前・施行後のスコアを比較したところ、うち5つではスコアが向上し、最大110.3%の伸びが見られました。

 この結果だけ見ると「なぁんだそんな程度か」で済まされそうですが、月1回メンテナンスを行っている筆者のPCでまだ高速化の余地があったことを考えると、購入してから一切メンテナンスを行っていないWindows PCでは、相当な高速化が見込めそうです。特に今回手を触れなかったスタートアップまわりの設定変更を行えば、劇的な改善も期待できます。

Windowsへのサインイン時に本アプリを自動起動するための設定も用意されていますが、これ自体もリソースを食うのは明白なので、手動実行で十分でしょう

 ちなみに本アプリと同様のツールはサードパーティーからも複数リリースされていますが、Windowsの不要なファイルを消すという建前ながら、必要なファイルやレジストリまで削除してしまい、Windowsの動作がかえって不安定になることもありました。また多くのツールは広告収入のバナーやポップアップだらけで、無関係なアプリのインストールを促すなど、あまり行儀のよくないツールもあります。

 その点、本ツールは完全無料で、広告も(今のところは)表示されません。このことは大きなメリットです。

 ただし一方で、Microsoft純正であるがゆえのデメリットもあります。それは他社製のアプリに原則対応しないことです。例えばGoogle製のブラウザ「Chrome」のキャッシュは、Chromeからだと設定→「プライバシーとセキュリティ」→「閲覧履歴データの削除」で削除できますが、本アプリからの削除は不可能でした。

 こうした他社製アプリのメンテナンスまで考慮すると、ベンダーを問わず著名なアプリを網羅しているサードパーティー製アプリのほうが、幅広い効果が期待できます。

「Chrome」の「閲覧履歴データの削除」など、サードパーティー製アプリのメンテナンスを一括で行うことはできません。効果があるのはあくまでMicrosoftのツールのみと考えたほうが良さそうです

 以上のように、同種のメンテナンスツールの中では、純正であるがゆえの安全性重視の設計が特徴で、パワーユーザには物足りなく感じるかもしれませんが、言い替えると初心者でも使えるハードルの低さが売りということになります。

 現時点ではパブリックベータ版という位置付けのせいか、Microsoft自身、このツールの存在を大々的にアピールしていませんが、今回試した限りでは不安定さはなく、英語が苦手な人にとっても難易度は高くありません。Windows PCを使っている人は、いちど試してみる価値はありそうです。

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