文春オンライン

2022/11/20

genre : ライフ, 社会

まったく悪気なく男尊女卑発言をするおじさま

 一方で紳士の皮をかぶっていても、男尊女卑をプンプン漂わせて女性たちに陰口を叩かれまくっているおじさまもいます。

「うちのカミさん、料理がヘタでさぁ」

(自分でつくればいいじゃん。パートナーの悪口を言うなんて最低!)

「彼女のほうが仕事はできるけど、キミは家庭もあるし勝ち組じゃないか」

(家庭があるから勝ちってどういうこと?)

「女性はすごいよなぁ。男はいくつになっても子どもなんだよ」

(そうやって女性にお世話させるわけですね)

 本人はまったく悪気がない…むしろ目の前にいる相手を褒めているつもりなんだけど、「男とは、女とは、こういうものである」という偏見が発言の端々に滲んでしまう哀しさよ。とほほ。要は「この言葉はいい」「あの言葉はダメ」ってことじゃなくて、差別的なものの見方や考え方、価値観そのものの問題なんですよね。

©iStock.com

男尊女卑発言には笑顔でスルーする女性が圧倒的に多い

 男尊女卑発言を聞いた女性たちの反応は、私が見る限りではだいたい2パターンに分かれます。

「それって男尊女卑ですよねッ(怒)」

→一瞬スッキリするけど仕返しされるのは必至。

「そうなんですかぁ(ニコニコ)」

→無難な選択。

 相手には悪気がないので、クレームを言っても「最近はコンプライアンスとかいって面倒くさい社会になったな」くらいに思われるのがオチ。痛くもかゆくもありません。ヘタをすれば男尊女卑を指摘した女性に、「あいつは正論を振りかざす」「こわいよなぁ」的な妙な噂を立てたり、仕事を邪魔したり、査定を悪くする可能性もあるからロクなことはない。職務権限があれば、モラハラと訴えられない程度の姑息な意地悪をすることくらい簡単です。

 だから、笑顔でスルーする女性が圧倒的に多い。どうしようもない相手との間にわざわざ波風を立てて、男女平等を説いても時間の無駄。どうぞいつか自爆なさって! と心の中で呪いをかけながら何事もなかったようにやり過ごす。