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編集S クジラの回は『君の膵臓をたべたい』のコミカライズが掲載されるタイミングだったので、同じセリフを言わせたいだけのために、シビレ(膵臓の呼び名)も食べて(笑)。

 シビレは、レバ刺し感がすごかった。当時は千葉県の外房にある和田漁港でクジラの解体見学ができたんですけど(※南房総ではツチクジラの解体が夏の風物詩だったが、不漁のため和田浦のツチクジラ漁は現在中止されている)、まず開催の告知が当日早朝の4~5時とかなんですよ。揚がってすぐに、解体するわけですからね。しかもその告知方法が、ブログで「今日はやります」みたいな。あれは、張っていないと分からない。

 朝に開催を確認できても解体は午前中に始まってしまうから、見つけた瞬間に出発しないと間に合わなくて。毎朝5時にブログをチェックする生活が1ヶ月くらい続きましたね。

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実体験が反映される、主人公・桐谷さんの雑食ライフ ©ぽんとごたんだ/双葉社

倫理観がいろいろ壊れていく漫画

ぽんとごたんだ 解体を見たものの結局、クジラ料理は店で食べたんですけどね(笑)。解体後の肉はその場で販売されるんですが、ロットが大きすぎてなかなか手が出せなかった。

 群馬のスネークセンターも、単に蛇を食べられるだけでなく、動物園みたいな展示でひと通り蛇を見たあと、その場で蛇食えるっていうのが、なんともすごい体験でしたね。

編集K 倫理観がいろいろ壊れていく漫画だなと思うことがありますね(笑)。

©ぽんとごたんだ/双葉社

ぽんとごたんだ スネークセンターは、施設のユニークさ以上に蛇食堂の料理人もすごく強烈だった。

一部で有名な、スネークセンター食堂の実在料理人(現在は引退) ©ぽんとごたんだ/双葉社

 調理室の中までいろいろ見せてくれるし、調理前の蛇で記念撮影させてくれるし、蛇に手を噛まれているし。そのまんま漫画にも登場してもらっています(※蛇食堂は現在、人手不足により無期限休業中)。

編集S 勢いでもらったものの、そのあとどうするんだ……と途方にくれる食材もありましたね。食肉処理場の見学帰りにもらった、ブタの頭とか。