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子どもを産むためのリミットが短くなる

 この時の夫は、彼女に「俺は子どもをつくるのが夢だから、何年後かの目標を決めて、そこまで到達したら仕事を続ける、到達しなかったら一旦休んで子どもをつくるとか期限を決めてくれ」と迫ったという。

「でも私は目標を決めて計画的にやるタイプじゃなかったから、そこが無理だった。子どもができなかったらブラピみたいに養子をもらおうと思ってたくらいだし。これが20代同士の結婚なら、もうちょっと悠長に考えられたかもしれないし、そこはもったいなかったですね」

 タイミングが合わないというケースは、どんなカップルにも起こりうることだが、年の差カップルの場合、子どもを産むためにはどうしても年齢的なリミットが短くなってしまう。

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「結果的に夫や子どもより、自分がやりたいことを取ったということです。ただ、離婚した私が言うのも何ですが、若い男は絶対に年上の奥さんのほうがいいと思う。私の場合は別れちゃったけど、二人の関係はすごくよかったし、少なくとも私は幸せだった。

 子どもとか年齢の問題は必ず出てくるけど、それを差し引いてもメリットが大きい。私はすぐつくらなかったからダメになったけど、子どもが欲しいと思っているなら、すぐつくっちゃえば問題ないでしょ」

14歳年上の女性と同棲を始めた男性

 もう一例、男性側の話も聞いてみた。静岡県に住む川田拓司さん(仮名)は現在21歳で、今年の夏前から35歳の彼女と同棲を始めたばかり。ゲーム配信アプリで知り合った配信仲間として仲良くなり付き合い始めたというイマドキのカップルだ。

「知り合ったときはお互いの年齢も仕事も知らない状況でした。それが配信を通じて優しい人だなと惹かれて個人的にSNSで連絡を取るようになりました。実際に会うようになってからも、特に年齢は気になりませんでしたね」

 ただ、彼女の方には微妙な逡巡があったようで、一緒にいるときは気にならない年齢差も、周囲の友人には一様に驚かれたという。

「彼女の方は今でも年齢差が『一番のネックかな』と気にしてますね。世間体というか、僕との年齢差を話すと友達には驚かれるみたいです。まあ、『リアルな出会い以外を知らない世代なので気にならないと言えば嘘になるけど、それはしょうがない』と言ってくれています。

 僕も会社の人に彼女の年齢を言うと驚かれますけど、だからといってみんな嫌な反応をするわけじゃない。よく『大丈夫?』って聞かれるけど、『何が?』って感じです」