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「ゴキブリがシャワーのようにボトボトと」「捕まったまま死んだネズミの臭いが…」害虫駆除業者に聞いた“ヤバい現場”

2022/12/26
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 プライベートで飲食店に行った時に、どうしても衛生度や構造が気になってしまうのも“あるある”だ。

「それはやっぱり見ちゃいますね。老舗の町中華とか好きなんですけど『これはいるな』とか、『あれちょっと動いたな』とか……。おしゃれな内装のカフェでも、あんな暖かそうな所に隙間あけたら絶対集まってくるよね、みたいなことは思います。あと、たぶん鼻が敏感になってると思うんですけど、これは多分どっかでネズミが死んでるんだろうな、とかもわかりますね」

10階や30階に住んでいても、虫や卵は入ってくる

 駆除のプロとして、自宅でも気をつけていることはあるのだろうか。

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「特に気をつけてないですけど、ウチで出たことはないですね。しっかり清潔にして生活していれば、虫はほとんど出ません」

 害虫は「高さ制限」があるという俗説がある。高層タワマンは虫たちの生息域ではないので、窓から入ってくることもないというのがその根拠だ。

「確かに飛んできて窓から入ってくるようなことはないですけど、別に関係ないですよ。10階でも30階でも、人間が出入りしている以上、虫や卵も入ってくる。スーパーで買ってきた食材はもちろん、通販で買った段ボールとか、Uberで頼んだ料理についてるかもしれない。自分の所は気をつけていても、隣の部屋から侵入することもあります。

 よく、ゴキブリを捕まえて外に逃がす方とかいるじゃないですか。ゴキブリは帰巣本能のような能力があるんで、戻ってきちゃうんです。だから、捕まえたら確実に殺して処理すべきですね」

 会社も安全ではない。最近ではオフィスビルでの被害も増えているという。

「お弁当やお菓子を持ち込んで食べるじゃないですか。他にもおみやげのお饅頭が共有スペースに置きっぱなしとか、置き菓子とかもありますからね。ネズミは、それを狙ってきます。デスクの引き出しにしまっておいても、引き出しは後ろ側に隙間があって簡単に入り込めるんです。とりあえずしまっておいたお菓子の箱に齧った跡がないか、よく確認してほしいですね」

 どれだけ駆除しても、害虫や害獣はゼロにはならない。それなりの距離感で同居していくというのが都会生活なのだろう。

「ゴキブリがシャワーのようにボトボトと」「捕まったまま死んだネズミの臭いが…」害虫駆除業者に聞いた“ヤバい現場”

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