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《衝撃の小説家デビュー》バイク川崎バイク(42)はなぜ一発屋で終わらなかったのか「大物作家吉本ばななを“ばな姉”と…」「初代編集者はインディアンス田渕」

2022/12/16

genre : エンタメ, 芸能

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小説を書いたきっかけ「編集者はインディアンス田渕」

――元々、小説を書いてみたいという思いはあったのですか?

BKB 超若手の頃、2~3時間かけてショートショート小説を書いてたんですよ。もう趣味ですよね。それを同期の守谷日和に見せたら、「それもいいけど、ネタ書くほうが大事やろ」って言われて……。守谷日和のせいで、小説家としてのスタートが遅れましたよね(笑)。

 2014年に大阪から上京するんですけど、当時のマネジャーに「できることをなんでも言ってください」と言われたんで、「趣味でショートショートを書いてました」って言ったら軽くスルーされました(笑)。芸人としての仕事もあんまりない頃やったから、マネジャーも「そっちで何か」とは当然ならないですよね。けど、書くのは好きやしなぁと思って、そこからもたまに書いてたんです。それをインディアンスの田渕に見せてたんですよ。

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©文藝春秋

――なぜ田渕章裕さんだったのですか?

BKB 幕張の劇場楽屋で、偶然話してた時やったと思いますね。あいつが「僕、意外かもしれないですけど、小説がめっちゃ好きで。けど、最近はあんまり読む時間がないんですよね」って言ってきたんで、「俺、短編書いてるで」って返したら、見せてくださいっていうことになったんです。

 スマホ見てもいいですか? 当時のやりとりがLINEに残ってますね……。

「めちゃめちゃ続きが読みたい」とか誉め言葉だけじゃなく、ダメなときもちゃんと言うてくれるんですよ。例えば「裏切りを期待しちゃいましたけど、そのまんまのほうがいいんかもしんないですね」とか、このままやと違うかもっていうことを優しく伝えてくれる感じがよかったんですよね。

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 そうやって田渕に意見をもらいながら、インスタに(書いたものを)たまに上げてたんです。

――田渕さんが編集者だったわけですね。それはいつ頃のことですか?

BKB 今はnoteに全部移したので公開してないんですけど、アーカイブに残ってるんで(と言いながらスマホをチェック)。……いちばん古いので2017年ですね。

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