さらに、秋篠宮夫妻は、7月の徳島市で開催された「全国高校総合体育大会」総合開会式や8月、都内で開かれた「日本スカウトジャンボリー」大集会などにも足を運んだ。日本テニス協会名誉総裁、日本工芸会総裁に就任した佳子内親王も7月、北海道恵庭市で開かれた「全国都市緑化祭」記念式典などに出席した。
秋篠宮親子はオンラインに頼らず地方での公的活動も積極的にこなしている。21年11月の会見で秋篠宮は「やはり、オンラインで確かに話もできますし、何かものを見ることもできますけれども、これは実際に行って何かを見たりそれから人から話を聞いたりするのとはやはりかなり違いがあると思います。私はできるだけ、その場所に行って、自分が依頼された仕事をし、また人々との交流をしていきたいと思います」と、直接、国民と接することの大切さを力説した。
「私は兄を支える、助けることに徹する」
秋篠宮は、「象徴天皇制を担うのは、あくまで天皇であり、私は兄を支える、助けることに徹する」と、話したことがある。令和日本がいま直面する困難は冒頭に述べた通りだが、不安を抱える国民に皇室が寄与する余地はまだまだ大きい。そのためには、天皇、皇后と秋篠宮夫妻の緊密なチームワークが必要だ。
私は兄弟が定期的に懇談する場を早急に設ける必要があると感じている。2人が直接、意思の疎通を図れば皇室はより安定する。ひいては国民の安心、日本の安定にもつながるはずだ。
◆このコラムは、政治、経済からスポーツや芸能まで、世の中の事象を幅広く網羅した『文藝春秋オピニオン 2023年の論点100』に掲載されています。