「えっ？ パチンコ屋に十字架？」静岡県の国道沿いにポツンと佇むナゾの“居抜き教会”に潜入してみた

光り輝く往時のネオン

　話し込んでいる間に、すっかり外は暗くなっていた。最後に、外に出てこれまで点灯していなかったネオンを特別に点灯してくれた。

　入り口のネオンが灯ると、パチンコ店の面影が一気に増した。側面にはパチンコ店時代のネオンの上に、十字架のネオンが取り付けられている。ジー、パチパチという音とともにネオンが灯る。

　パチンコと教会。本来、同居しえない者同士が融和しているようで、奇跡の光景を見ているような感動を覚えた。

　教会の入り口には「COME AS YOU ARE」という立板が。翻訳すれば「ありのままで」という意味だ。キリスト教徒じゃなくても、我々のような見学者やどんな者でも、ありのまま来ればいいよ、という意味が込められているそうだ。

　日本にも数多くの教会があるが、パチンコホール居抜きの教会は他にない。一見、相反するように感じられる「パチンコホール」と「教会」が一緒になっている理由が分かり、優しい気持ちで帰路についた。

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