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お父さんの仕事を調べて作文で発表する宿題はつらい

鈴木 正木さん自身は、いわゆる「宗教二世」としての葛藤はなかったんですか。

正木 ありました。例えば修学旅行で日光にいったときに、母から「鳥居をくぐっちゃだめ」と言われたり。幼いころから、そういった信仰の教育みたいなことがやっぱりあるわけです。あるいは小学校で「お父さんの仕事を調べて作文で発表しましょう」とか。

 

鈴木 あれ、ヒドいですよね。

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正木 宗教専従職員の息子からするとつらい宿題です。母親に添削されながら「お父さんは世界平和のために世界中を駆け回って……」と書いたら、友達に「えっ、お前の父ちゃんってヒーローなの?」ってツッコまれて(笑)。

「世界平和と家庭の平和とどっちが大事なんだ!」とキレたことも

鈴木 やっぱり両親ともに信仰生活に熱心だと、ネグレクト的な状況も起こるんですか。

 

正木 子ども時代に両親が家にいなくて、イヤな思いをする子は、結構います。僕自身もイヤな思いをしました。それで高校生のときに父親に「世界平和と家庭の平和とどっちが大事なんだ!」ってキレたこともありました。