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学会本部の組織文化が肌に合わず、退職

鈴木 それは息子である正木さんにも引き継がれている?

正木 と、言って下さる方はいましたね。僕は教団内では学生などの若い世代に向けた教義解説をする立場で、29歳のときには、その部門のトップをやっていました。

鈴木 その正木さんが、なぜ教団職員を辞めたのですか?

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正木 これもさまざまに要因があります。大きかったことの一つは、「政治と宗教」の問題です。例えば2015年ごろに注目を集めた安保法制では、僕から見ると公明党の振る舞いが自民党にすり寄っているように見えた。決定的だったのは、そこに抱いた僕の疑問に対して、教団内でちゃんと答えてくれる人がいなくて、頭ごなしに「信心が足りないからだ」と否定されてしまったことです。

 そういうことが積み重なって、また、うつ病で倒れたりもして、学会本部の組織文化が肌に合わないと痛感し、退職したという流れです。

 

鈴木 その後、転職活動で非常にご苦労された経験をライターとして「現代ビジネス」に書かれてましたね。あれ、非常にタメになりました。僕もちゃんと就職したことがないんで、200社に応募して全滅とか、転職活動ってこんなに大変なんだ、と。

正木 あれは心、折れました。

鈴木 で、唯一見つかった仕事が他の宗教法人の職員で(笑)。

正木 エージェントの方が「ピッタリの仕事が見つかりました!」って(笑)。それでも最終的に広報・マーケティング関係の仕事で別の会社に転職することができたのは、本当に奇跡的でした。