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「創価学会の本部職員は辞めたけれど、脱会はしていないんです」学会元理事長の息子が鈴木エイトに明かした“宗教2世”の葛藤

「創価学会の本部職員は辞めたけれど、脱会はしていないんです」学会元理事長の息子が鈴木エイトに明かした“宗教2世”の葛藤

鈴木エイト×正木伸城

2022/12/25
note

二世の声はなかなか響かない

鈴木 今、「宗教二世」という言葉がよく使われるんですけど、僕はあの言い方、あまり好きじゃないんです。本当は「カルトの二世問題」と呼ぶべきなんです。統一教会が「カルトという言い方はヘイトスピーチだ」と盛んに主張し、当事者の二世への配慮などからもあまり使われていませんが、現実に組織として人権侵害を起こしているわけですから、ちゃんとカルト呼ばわりしないといけないと思う。

正木 その通りですね。

 

鈴木 いわゆる「宗教二世」問題って、本当は宗教の問題じゃないんですよね。宗教に限らず、色んなある程度極端な思想とか思考の枠組の中で、親の影響で子どもが被害を受けているという構造自体を捉えないといけない。

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正木 僕自身、学会の本部職員は辞めましたが、まだ脱会はしていないんですね。やっぱり物心ついてからずっと学会員で、親戚もみんな学会員というコミュニティの中で生きてきたので、そこから抜けるのは正直つらい。

 でも、だからこそ創価学会の二世信者に「信教の自由はあるのか」と問われると首を傾げてしまう部分がある。教団内では「二世信者が違和感を持つのは信仰がおかしいから」という考えが前提になることもあるので、二世の声は中々響かない。

●鈴木エイトさんが統一教会を取材するきっかけとなった“偽装勧誘”、学会の名簿管理システム、救済新法の問題点など、対談全文は『週刊文春WOMAN2023創刊4周年記念号』に掲載されている。

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