並び直しをお願いして最後尾に行ってもらいましたが、それもしぶしぶという感じ。ほかのお客さまもいますので、再度くじを引きたい場合はスタッフに促される前に並び直してほしいです」
くじに没頭しすぎると、周りが見えなくなる。節度を持って楽しむのがポイントだ。
超多忙のコンビニではスタッフのミスも
「人気コンテンツのくじが入荷すると緊張する」と話すのは、これまで複数のコンビニに勤務してきた中島裕太さん(仮名)。
「超人気少年漫画や、人気アイドルグループのくじは、ひとりのお客さんが何枚も引くので、すぐに完売します。ただ、ひとりで何枚も引かれると、景品の渡し間違いや渡し忘れが発生するリスクが高まるので緊張しますね。たとえば、文字の形が似ている『E賞』と『F賞』を間違えて渡してしまった、なんてことも珍しくないです」
取り違えや渡し忘れが発生すると、景品とくじの枚数が合わなくなり「くじの枚数が足らない!」「景品の個数が合っていない!」など、店内は騒然。そうした状況に陥ったときは、最終手段に出るという。
「お店によって対応は異なると思いますが、もしE賞が多くてF賞が足りていないときは、事情を説明して『E賞に替えられます』とご提案することもあります。こちらのミスで恐縮ですが、忙しいタイミングはとくに取り違えが起きやすいので、景品が違うと気づいたら、渡された時点で教えてほしいです……」
コンビニのレジスタッフは、弁当の温めをはじめ、ポイントカードの有無や決済方法、さらにレジ袋の要不要など、多種多様な“確認作業”を行わなければならない。そこにくじの交換が加われば、ヒューマンエラーが起きても不思議はないだろう。
「ラスト○○賞」はトラブルの種
くじの枚数が順当に減っても気は抜けない。多くのくじが採用している「ラスト○○賞」は、トラブルの種になる可能性がとても高いという。ラスト○○賞とは、最後の1枚を引いた人が、当てた景品とは別にもうひとつ景品がもらえる“特別賞”のような景品だ。
「ラスト賞がほしくて店頭にあった引換券を全部持っていき、その枚数分のくじを購入。しかし、くじを引いたあと、店員に『引換券の枚数は残りのくじの枚数を反映したものではないので、ラスト賞ではない』と言われてしまった」(20代・女性)
また、「ラスト賞を待っている子どもがいるから、買い占めないでくれといわれた」というSNSの投稿がネット上で議論になるなど、定期的に話題を集める賞でもある。