杉原杏璃が決めて守るようにしている“3つのマイルール”

 私が株式投資で成功できたのは、3つのマイルールを決めて、守るようにしたことも大きかったと思います。例えば「運用資金は全資産の40%まで」とか「購入した株の利益が15%を超えたら利益確定」などのマイルールを決めて、それを必ず守るようにすること。

 ルールは投資商品によって変わると思いますが、それぞれに合ったルールを決めて、無理をしてはみ出さないようにすることです。個別株購入のときの私の3つのルールを紹介します。

ルール1/利益確定させる%を決める

◆長期投資銘柄は30%くらいの利益が目安

◆通常は15%くらいの利益が出たら売る

 値上がりを続けている株を売るのは、とても勇気がいることだと思います。それでも利益の%が達したら、よほどのことがない限り確定させるようにしています(但し、その%に達する前に、チャートが下降トレンドに転じた場合はその時点で売るようにしています)。でも、売るタイミングを間違えたと感じたときのダメージは大きいです(笑)。

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 株を売却した後も、株価の上昇が続いているとなんだかすごく損した気になってしまいます。でも、利益を出しているのですから、損はしていないのです。株式投資の世界に「たられば」はありません。どこかで判断しないと…… 、なので、私は悔しい思いをしないように、利益確定させたら、その銘柄の株価は見ないようにしています。

©鈴木七絵/文藝春秋

 私は「得体のしれない妄想が浮かんだときは迷わず売る」ことにしています。得体のしれない妄想とは「この車買いたいなぁ。もう少し儲かったら買えるかも」といったことです。この手の妄想が浮かんだときが、株価のピークです(笑)。

 そこで売っておかないと、ガクンと値下げになることがあるんです。過去の経験です。得体のしれない妄想が浮かんだら、それは売りどきのサインと思うようにしています。欲が出てきているので……。

取り返しのつかないミスを避けるために必要なことは?

ルール2/売買用端末と閲覧用端末を分ける

◆スマホは売買用

◆パソコンとタブレットはチャート閲覧用

 私が売買注文するときの端末と、株価の確認や値動きのチャートチェックの端末を分けているのは、売買のときに打ち間違いをしないように用心するためです。ネットで株式を売買するときに、一番注意しなければならないのが注文の打ち間違いです。私は実際に打ち間違いで大きな損失を出した過去があるので。

 「今が売りだ」と思って指さし値の金額を6600円で打ったつもりが、5600円と入力してしまい、株数が多かったので、結構な金額の損失でした。