今年の『紅白歌合戦』の大きなポイントは、K-POP勢の増加だ。4回目となるTWICEだけでなく、同じくガールズグループのIVEとLE SSERAFIMもはじめて出場する。さらにK-POPプロダクションの日本支社から生まれたNiziUとJO1の名前もあり、全体で5組にもなる。過去には、2011年に東方神起と少女時代、KARAが出場したことがあったが、それ以上の出演組数だ。
このなかでとくに注目されるのは、初出場のIVEとLE SSERAFIMだ。両グループはグローバルヒットを続けている。
◆ ◆ ◆
新人グループでありながら、今年のK-POPを牽引
IVEとLE SSERAFIMは、ともにデビューから間もない。だが、今年の韓国最大の音楽フェスティバル・2022 MAMA AWARDS(MAMA)では、ともに女性新人賞にノミネートされ、IVEが受賞した。
昨年12月に「ELEVEN」でデビューした6人組のIVEは、世界的な大ヒットを続けている。Billboardのグローバルチャート(Global 200)では、4月発表の「LOVE DIVE」が最高15位、8月発表の「After LIKE」が最高20位にランクインしたほどだ。
なかでも「LOVE DIVE」は、MAMAでソング・オブ・ザ・イヤーも受賞した。2019~2021年までの3年間、MAMAではBTSが主要4部門を独占し続けてきたが、その一角を新人グループが崩したのである。
5月にデビューしたLE SSERAFIMも、デビュー直後にメンバーひとりが脱退して5人組になったものの、基本的には順調だ。HYBE傘下ということもあり、兵役によって活動休止となるBTSの空白を補完する存在として送り出された。そのためデビュー前からその注目度は非常に高かった。
実際、しっかりと結果を残した。Billboardのグローバルチャートでも、デビュー曲「FEARLESS」が最高69位、10月発表の「ANTIFRAGILE」が最高38位に入るほどだ。
PSYやBLACKPINKのカムバックもあって活況を呈した2022年のK-POPにおいて、このふたつのグループは新人でありながら全体を牽引するかのような勢いを見せたのだった。