フィリピン料理屋といえば東京の錦糸町や名古屋の池田公園が有名ですが、川崎や広島、久留米をはじめ日本全国にあります。なにせ日本には29万人ものフィリピン人がいて、各地にフィリピンパブがあるのですから。ガチ中華は大都市圏に多くありますが、フィリピン料理屋はフィリピンパブが目立つ街ならどこにでもある。ガチな外国料理屋が身近なところにあったりするわけです。
店に入ると誰かが歌っていることが
「Cindy's」に限らず、多くのフィリピン料理屋で週末の食べ放題を採用していて、バイキング形式で様々なフィリピン料理を食べられます。フィリピン人はクリスチャンが多く、キリスト教会のミサのあとに皆で集まってわいわい楽しむ文化があるというのも、週末にバイキングを採用している理由です。ガチなフィリピン料理屋を楽しむなら、週末に食べ放題を提供している店というのがひとつの目安でしょう。
ガチなフィリピン料理屋にはカラオケもあるので、店に入ると誰かが歌っていることがある。そういう雰囲気もユルくてたまりません。客はフィリピンパブ嬢が多いから、タガログ語や英語の曲を歌うほか、日本人のおじさん客向けに覚えた日本の曲も歌える。しかもめちゃくちゃ上手い。
フィリピン人はフィリピンパブなどで接客をするために来日している人が多いこともあって、全体的に他国の外国人よりも日本語のレベルが一段上。そして客も店員も話しかけるとフレンドリーに答えてくれるのがうれしいところ。
フィリピン料理目的で店に行く日本人はレア
フィリピンレストランに来ている日本人のおじさんは、たいていはフィリピンパブ嬢の同伴か、フィリピン人の嫁か恋人がいるかのどちらかです。フィリピンパブ嬢は食事ができて落ち着けるのでフィリピン料理屋におじさんと行くけれど、おじさんはそれが目的ではありません。なかにはしぶしぶ来てる人もいて、楽しんでいる人と表情が違うので分かりやすいんですよね。「フィリピン料理が好きなお客さん? ぜんぜんいないよー!」。店にいるフィリピンパブ嬢と話すと口を揃えてこう言います。