「浪子そば」が完成、食べてみると…
2分ほど待ってそばが完成した。受け渡し口には一味や七味の他に出汁のふりかけが用意されており、自由にトッピングできる。
注文した「浪子そば」は自家製たぬき、お揚げ、わかめ、ねぎそして中央に生玉子がのる。まず、つゆをひとくち。出汁がよく利いた奥深いつゆである。返しは濃すぎることはなく上品なタイプ。これは確かにうまい。そばは横須賀市船越町にある昭和8年創業の老舗製麺屋の生麺を使用している。麺線はやや細めで食感・コシは申し分ない。
先輩が頼んだ「天玉そば」は大きな自家製のかき揚げと生玉子、ねぎがのる。サービスの出汁のふりかけが味をジャンプアップさせるという。こちらも大変にうまそうだ。
「もりそば」を追加注文
あっという間に食べてしまったので、「もりそば」(370円)を追加注文した。また2分で到着。冷たくきりっと〆た麺がうまい。そして、このもり汁が抜群にうまかった。本返しに高級な出汁が複雑に調和している。聞くと、冷たいそばのつゆはもり用の濃いめのもり汁と冷しそば用のやや薄めのぶっかけつゆの2つを作っているそうである。丁寧な仕事がうかがえる。
出汁は「かつをぶし池田屋」に鰹節・サバ節・宗田節のすべて枯れ節をバランスよく配合してもらった「浪子そば」用の混合節を作ってもらっているという。道理でうまいわけである。
常連さんはカレーやカツ丼などのセットメニューを注文している人が多い。カレーは店長の桑原さんが国産の玉ねぎ・人参を炒め、独自のスパイスを使い、一から作っているという。カツ丼も店のうまい出汁と返しを使用している。お米は逗子市にあるお米の専門店「ちんや商店」に一切のお米の選定をお願いしている。人気の理由がよくわかる。
オーナーが語った“創業秘話”
お店を出ようと挨拶すると店長の桑原さんが「浪子そば」のオーナーがすぐ近くのソフトクリーム屋にいるというので立ち寄ることにした。