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女子中高生とリア恋、“地雷男子”を恫喝、売春を禁止…“トー横の王”ハウルは一体何者だったのか「家出少年や家出少女を相手に自分の王国をつくりたい」

『歌舞伎町と貧困女子』(宝島社)

中村 淳彦 2023/01/22

事件化した卍會は「小学生と遊んでいる中学生みたいな感じ」

 事件現場は“歌舞伎町の魔窟”と呼ばれる星座館ビルの屋上だった。星座館は歌舞伎町の区役所通りにある大きな雑居ビルである。

「あの事件にトー横キッズは誰一人、関係していなかった。被害者も加害者も卍會のメンバー。加害者は全員やんちゃだったり、あれな人たち。輩です。卍會はヤバイ人がたくさんいた。リンチは男子中学生の喧嘩のノリ。気にくわないとか、そういう理由。卍會ができてからトー横界隈に輩っぽい人が増えて、小学生と遊んでいる中学生みたいな感じというか。現実の不良社会では大きな顔をできないから、未成年相手に威張りたいみたいな人ばかりだった」

 ハウルを頂点とする卍會メンバーの多くは、支援活動を名目としつつ、「何もわからない家出少年や家出少女を相手に自分の王国をつくりたい」という意識を持っていたようだ。卍會の成人メンバーにはハウルと同じく、支援しながらも本心では未成年の女の子たちを狙っていた者も少なくなく、地雷男子のように未成年の女の子たちに貢がせる卍會メンバーもたくさんいたという。

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本人のTwitterより

「卍會ができる前のトー横は、未成年ばかりの楽しい場だった。けど卍會ができてから輩みたいなのがどんどん入ってきて、おかしくなった。無害な人間に対しても一方的に嫌がらせして排除とか。ハウルは統治者としての能力が低かった。あと器が小さかった。女の子たちに対しても自分に貢ぐのはいいけど、他の男に貢ぐ女の子は嫌っていた。露骨にヤキモチを焼く、そういう人」

 女の子が男にお金を払うことが常態化しているいまの歌舞伎町は、これまでどこの繁華街でも聞いたことがない様相を呈していた。

 支援者と自称して近づいた成人男性が未成年の女の子に売春をさせて、そのお金を貢がせる。

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 それは昭和や平成時代に頻繁に見られた暴力団関係者や不良が、自分の恋人や配偶者を風俗に沈めたり、売春をさせる“ヒモ”的な行為とは明らかに違う。

genre : ライフ社会

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