文春オンライン
「中心部のワンルームの家賃が5万円」「6個入りのたこ焼きが100円」…大阪が〈世界の住みやすい都市〉トップ10入りをした、納得の理由

「中心部のワンルームの家賃が5万円」「6個入りのたこ焼きが100円」…大阪が〈世界の住みやすい都市〉トップ10入りをした、納得の理由

2023/02/24
note

 住みやすい街としてよく名前が挙がる都道府県は、東京、神奈川、兵庫、福岡といったあたりだろうか。大阪が住みやすい街ランキングの上位に入っているのはあまり見たことがない。

 ところが、昨年英エコノミスト誌が世界170都市以上を対象に行った「世界の住みやすい都市」調査でアジアトップの評価を受けたのは、なんと大阪だった。大阪はランキング全体でも欧州やカナダの都市とともにトップ10入りしている。

 はたして大阪が世界で指折りの住みやすい街というのは本当なのか。大阪在住の人たちに取材し、生の声を集めてみた。(取材・文=押尾ダン/清談社)

ADVERTISEMENT

◆◆◆

オフィス街のランチ代がたったの500円

 住みやすい・暮らしやすい街の基準のひとつに「家賃や物価が安い」というのがある。3年半ほど前に東京から大阪に転勤した会社員の相沢雄彦さん(仮名、32歳)は「東京に比べると、たしかに大阪の家賃は激安です。たぶん3割は安い」と話す。

「ミナミから新大阪にかけた中心部でも、ターミナル駅から1~2駅離れればワンルームで家賃5万円なんて格安物件が普通にあります。もうちょっと中心部から離れると家賃4万円もザラ。

 ミナミは難波や心斎橋、道頓堀がある繁華街で、東京でいえば新宿のようなエリアです。新大阪は品川のイメージ。そんな便利な場所の近くにある物件が、大都市なのに5万円なんですよ。大阪にきたとき、まずこの家賃の安さに驚きました」(相沢さん)

「大阪は外食代も安い」と言うのは仕事で地元大阪と東京を行き来する大島雄二さん(仮名、35歳)だ。大島さんは「大阪の安さを知っているので、東京では外食する気にならない」と語る。

©️AFLO

「大阪の外食産業は昔から安くて、梅田や中之島などのオフィス街には500円のワンコインランチの店がたくさんある。コーヒーがついても700円程度。一方、東京のオフィス街は平気でランチが1000円以上したりする。さすがに高すぎでしょ。

 居酒屋も大阪のほうが断然安い。とくに海鮮系が安く、東京はてっさ(ふぐ刺し)が3000円くらいしますが、大阪は1980円くらいが相場。居酒屋では知らないおじさんが話しかけてくるのでウザい面もありますが、安さは大阪の圧勝です」(大島さん)