でも、そこは父子の話なんで俺の意見は関係ないですから。自分の父親の仕事に関わるのが、なんか嫌だなっていうのはすごくわかるので。さすがにそこは、僕の気持ちよりも相方の気持ちを優先したいなと。
藤井 どうもありがとうございます(笑)。
宮古島ロケでYouTube親子初共演
ーーそれでも出演されたのは。
藤井 まぁ、折れたに近いですかね。本当はずっと親父のことを隠したかったんですけど、芸歴も3年目に入ったし、いつまで隠しておけばいいんだろうとも思っていて。
親父のファンの方々が僕らがFM伊東なぎさステーションさんでやらせてもらってる『フライドポテトのラジオスタリオン』を聞いてくださったり、SNSに入ってきてくださったり、それこそライブに見に来てくださるようになって、隠しておくのもなんだかなぁと。それでOKしました。
山口 沖縄の宮古島に行くって企画だったんで、僕のほうは旅行に行く気分で。だから、楽しみで仕方なかったんです(笑)。
ーーなにか得るものはありましたか。
山口 もちろんです。ロケというものを経験させてもらったのは大きいですね。
藤井 貴重な体験でしたね。僕らも早く売れてロケやりたいなって思いましたね。
山口 出たことで、なにかを言われることもなかったよね。
藤井 構えすぎていた自分が恥ずかしくなりましたけど「そりゃそうか」って。テレビのすごい番組や大きな大会に出たわけでもないし。
カメラが回った瞬間に「芸人だ」と…
ーー宮迫さんの仕事ぶりを目の当たりにしていかがでした?
藤井 若手芸人とベテランの方や売れてる方の違いを見せつけられました。若手芸人って、どうしてもカメラが回っていないオフの場面でも張り切っちゃうんですよ。とにかく笑わせなきゃと焦って、カメラが回ってないのにボケたりして。
その点、親父はどっしりと構えていて、オンになると全力を出して、オフのところはしっかり休むみたいなのができてるんです。声の出し方ひとつ取っても、オンになるとバシッと。仕事している親父をはじめて間近で見て、圧倒されましたよね。
山口 すごかったです。カメラが回る前までは「いつもの親父さんだな」と思ってたんですけど、カメラが回った瞬間に「芸人だ」みたいな。そこで僕らも緊張しちゃって。すごかったね、あれ。
藤井 一気に緊張感がね。俺たちが出てるライブとは、その緊張感とはまた違うなっていう。
山口 オーラがあるんだよね。宮古島のロケで、オンとオフの宮迫さんがキッチリ分かれたというか。友達の親父だったけど、いまは僕のなかでは芸人の宮迫さんもいるようになりました。藤井の家に遊びに行くと寝転がっていた宮迫さんは、あくまでオフだったんだなって。
藤井 「親父、すごかったんだな」って、思い知らされましたね。
写真=深野未季/文藝春秋
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フライドポテトは西新宿ナルゲキにてライブ出演中です。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。