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「我慢できなくて、ゴムを外してやることも…」援助交際を経てセックス依存症になった発達障害女性(21)の告白

『ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること』より #2

2023/02/02

genre : ライフ, 社会

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中学生のときに初めて性交を経験

 小学校以来の彼氏とはペッティングをするようになっていたが、膣に男根を挿入するにはいたらなかった。「お互いに恥ずかしかったり怖がったりして、何をしたら正解なのかもわからなかったんです」と語る。じつは唯さんがやっていたSNSを、唯さんが誘うことで彼氏も始めていたのだが、彼は共通の友だちだった女の子とテレフォンセックスに興じるようになってしまった。クリスマス・イブにその事実を知った唯さんは、初めて一緒に過ごした翌日のクリスマスの日に、彼を捨てた。

 唯さんはSNS上のサークル機能を運営するようになっていて、初めてオフ会を開いた。出会った4歳年上の男子高校生と2、3カ月だけ交流し、初めて性交を経験した。「なんの抵抗もなくすんなりって感じでした。特に深い感慨はなかったです。彼がすぐに大学受験で忙しくなって、関係は終わりました」。

 唯さんは中2の秋から6歳上の大学生と交際した。オフ会にメンバーだった男性の友人が来ていて、知りあったのだった。「恋愛のノウハウは私のほうがわかっていましたから、相手はたぶん童貞だったと思います。1年弱、つきあったかな。相手は勉強が得意な人で、3年生にあがるころに、僕といると勉強しないでしょ、って言われてフラれました。その後も、友だちとして交流はあったんですけれど」。 

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 しばらくすると、今度はパソコンの戦闘ゲームで知りあった人を恋人に選んだ。唯さんは15歳、相手は30歳。年齢が半分の唯さんにも対等かつ理性的に話をする人で、感じ方や考え方が似ているという思いが湧いた。「このころから、自分よりずっと年上の男性が、自分なんかにベタ惚れになることに快感を覚えていたと思います」。相手は倫理感が強く、「せめて高校を卒業してから」と不安がっていたが、唯さんが押しきった。「でも相手は北海道に住んでいたんです。すると千葉に引っ越してきて。本州だから大阪まですぐ会いに行けるからって。私は遠いよって思ったんですけど(笑)。一度しか会えずに半年も経たずに別れました。ちょっとズレてる人だった可能性はありますね」。

 元「神童」の唯さんは、努力が不得手だった。受験勉強は全面的に放棄した。同じ志望校を受ける生徒が集まって、一緒に出願しにいくことになった。当日、別居していた父から急に電話がかかってきて、唯さんの眼が覚めた。時計を見ると、待ちあわせの時刻が過ぎている。学校から父親に連絡が入ったのだった。

ほっぺにキスしたプリクラで無期停学

 進んだ高校は「可もなく不可もなくのレベル」だったものの、「特進コース」に入った。入学式のあと、クラスの最初の集まりで先生が「みんな、いまホッとしてると思うけど、今日からが大学受験だから」と宣言した。唯さんはしらけて、ひとごとと感じた。