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「我慢できなくて、ゴムを外してやることも…」援助交際を経てセックス依存症になった発達障害女性(21)の告白

『ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること』より #2

2023/02/02

genre : ライフ, 社会

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なかなか自慰を止められず、気づけば休日が終わっていることも

 金銭を受けとって性行為をすると、「人が変わっている」とよく指摘されたという。「眼が据わってて怖いとか、異常に盛りあがってたねとか、表現はいろいろだったんですけど。恋人がいても、それと援助交際は別なんです。どうしても恋愛感情のない人とセックスしないではいられなかったんです。我慢できなくて、ゴムを外してやることもありました。リストカットと同じことです。自分を壊してやりたいって」。

 このころはなかなか自慰も止められず、耽ってしまい、気づけば休日が終わっている、ということもあった。18禁マンガをよく読んでいて、ヒロインや主人公の男性に自己を投入して読む場合と、客観的に読む場合があった。痴漢ものやエステサロンものが好きだという。ちなみに援助交際で得た金銭は、すべてゲームへの課金に使ってしまった。どのようなゲームかと思ったが、予想外に少女マンガのような様式の女の子のアバターを着せ替えさせる内容だった。世界観ごと作りかえる趣向で、画面を豪華にすればするほどお金が必要になる。飽きるまで1年ほどお金を無制限に注ぎこんだ。

自分には精神疾患があるのではないかと疑うように

 高校3年生になり、18歳になったころ、デリバリーヘルスを始めた。出会い目的ではないチャットアプリを利用していたが、プロフィールから唯さんの日常を察した女性が、スカウトしてきた。初めは好奇心から興奮したが、2、3カ月しかもたなかったらしい。なんと言っても、1日に何人もの男性と会って性交するのは負担が大きかった。

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 唯さんが「もともとすぐ濡れちゃうタイプで興奮しやすいのに、デリヘルを始めるとぜんぜん濡れなくなって」と語るので、私は「まあ、好物でも同じものばかり食べると嫌になりますよね」と発言した。私には同じものばかり食べたがる習性があって、毎日のように同じようなものを食べているのだが、たとえばカレーライスだと、最大でも1日に2食に制限している。毎日3食カレーライスにしたら、さすがに飽きてしまうからだ。実際、20代にそのような食生活を選んで、1日3食のカレーライスを食べつづけたことがあったが、3カ月も経たずに飽きてしまった。唯さんは「仕事っていう感覚が強くなって、気が重くなったんだと思います」と語る。義務が人を押しつぶす実例と言えるだろう。

 秋になると、唯さんは自分には精神疾患があるのではないかと疑うようになった。ツイッターで調べてみると、発達障害の情報が出てきた。「こういうのがあるのかって驚きました」。予約した病院は、たまたま発達障害の診療に長けていた。発達障害の特性として知られる能力の凸凹がはっきり表れた検査結果を受けとった。父親に結果を報告するときには緊張したという。「こんな私を、あんなに怒鳴りつけてきやがってって憎くて」。

「我慢できなくて、ゴムを外してやることも…」援助交際を経てセックス依存症になった発達障害女性(21)の告白

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