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 過去の三浦発言がクローズアップされたことで「有識者会議って……」という論点も出てきた。そういえば政府の政策にお墨付きを与えるために“発信力のある便利な人”を会議に入れる点では、最近だと「国力としての防衛力を総合的に考える政府の有識者会議」に日経、読売の幹部や朝日のOBが入っていたことが注目された。

《11月に「専守防衛」の転換につながる提言をした政府の有識者会議に読売新聞グループ本社社長、日本経済新聞社顧問が名を連ねた。有力メディアが国に「動員」されていると国民に映らないか。》(信濃毎日新聞1月5日)

 新聞社幹部を入れることで論調の後押しを期待する狙いもあったのか? これと同じ理屈で菅政権は“発信力”のある三浦氏に期待して有識者会議に入れたのだろうか?(そしたら今になって注目が集まってしまった)

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©文藝春秋

テレビ局の不思議な対応

 以上の状況からネットではそれ見たことかというような記事がたくさん出たが、一方で「三浦瑠麗が好き、嫌い」に沿ったものも多い気がする。そのへんは注意しないといけないのでは。

 個人的に今回一番注目したのはテレビ局の対応だ。三浦氏が理由もなく出演番組から姿を消したというのが不思議だ。三浦氏のパートナーは「まだ家宅捜索された段階」であり、推定無罪の原則があるなら三浦氏を突然テレビに出さないのは理不尽に思える。それともテレビ各局は三浦氏に利益相反の疑いが濃いと判断しているのだろうか? それならきちんと説明すべきである。そもそも身内が検察にガサ入れされてテレビNGなら、疑惑まみれの「五輪」はどうなるのだ。東京五輪の映像は使えないし、札幌五輪の話題などできないはず。それとも“五輪はオーケーだけど三浦瑠麗はダメ”なのか?