歌舞伎町・新宿東宝ビル横の広場などに集う少年少女たち、通称“トー横キッズ”。警視庁は9日、彼らに食事を与え、広場の清掃活動をしていたボランティア団体「歌舞伎町卍会」の元副総長でブラジル国籍のハセベ・フェルナンデス・マルコス容疑者(36)を威力業務妨害と建造物侵入の疑いで再逮捕したと発表した。

ハセベ容疑者(右)と元総長で亡くなったハウルこと小川雅朝氏

 ハセベ容疑者は1月、自転車に乗ったまま、広場近くのコンビニに入店し、店員に対して暴言を吐き、業務を妨害した疑いが持たれている。社会部記者が解説する。

コンビニに自転車で入ったハセベ容疑者

トー横キッズを連れ、出禁になったコンビニで迷惑行為

「ハセベ容疑者は1月3日未明にコンビニに入り、店員に『おいカス、ここにいるやつは全員仲間だぞ!』などと罵声を浴びせました。他にも『頭にきた、殺すぞ』と暴言を吐いたこともあったといいます。入店時にはトー横キッズの男女3人を連れ、動画撮影もさせていたようです。ハセベ容疑者は昨年10月、他店で買ったラーメンの汁を温めるようにこの店員に要求してトラブルとなり、出禁になっていました。1月7日には女性への暴行容疑でも逮捕されており、周囲での迷惑行為が続いていたようです」

ADVERTISEMENT

 文春オンラインが提供を受けた、事件当日とみられる動画には、リュックを背負ったハセベ容疑者が自転車に乗り、レジの横を通る姿が確認できる。

コンビニに自転車で入ったハセベ容疑者

「どうしてこうなっちまったんだよ、どうしてこうなっちまったんだよ!」とコンビニ店内で笑いながら撮影するキッズたちの姿も映っており、こうした行為はコンビニ店員にとって、営業妨害以外の何ものでもないだろう。

 卍会をめぐっては、元総長の「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝氏が昨年6月、少女にみだらな行為をしたとして逮捕されるなど騒動が相次ぎ、直後に解散した経緯がある。そんな“問題”団体に、ハセベ容疑者が居場所を見出したきっかけはなんだったのだろうか。

 古参のトー横キッズが振り返る。