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首都圏の北半分をまわる“ナゾの路線「武蔵野線」の途中駅”「南越谷」には何がある?

2023/02/20

genre : ニュース, 社会,

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 そして乗り換え先の相方、東武スカイツリーラインの新越谷駅は、1日平均乗降人員で12万人を超える(2021年度)。スカイツリーライン・伊勢崎線では北千住駅に次ぐNo.2だ。終点にして総武線の駅というイメージの強い西船橋を除外すれば、南越谷駅こそが武蔵野線の看板ターミナルなのである。

JR武蔵野線「南越谷駅」と隣接する東武スカイツリーライン「新越谷駅」は“乗り換え先の相方”

 だが、これだけお客が多いというのに、南越谷駅(と新越谷駅)に何があるのかと問われてすぐに答えが出せる人はあまりいないのではないかと思う。武蔵野線とスカイツリーラインの乗り換えのための駅。お客のほとんどが、ここで両路線を乗り換える。それが、南越谷駅(と新越谷駅。ややこしいですね……)のいちばんの役割といっていい。まさに、駅の周りに何があるのか、歩いてみるのにふさわしい駅である。

「南越谷」はだいたいどの辺にある?

今回の路線図。浦和と松戸の間にある「南越谷」

 そういうわけで、南越谷駅にやってきた。だいたいどの辺かというと、武蔵野線起点の府中本町駅からは約50分。そういうとかなり遠いイメージになってしまうが、京浜東北線と接続する南浦和駅からだとほぼお隣、約10分で到着する。東武スカイツリーラインならば、北千住駅から急行に乗って3駅め、約15分だ。

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 つまり、東京の都心から南越谷に行こうとすれば、どんなに多く見積もっても1時間はかからないという、かなり近い場所にある乗り換えターミナルである。

 

 通っているのは武蔵野線とスカイツリーラインの2路線だけだ。東西に武蔵野線、南北にスカイツリーラインが通り、その交差地点に駅がある。どちらの路線も高架路線で、上を通っているのが東武線。武蔵野線は東武の高架の下すれすれを通り、交差地点の東側にホームを持っている。

 武蔵野線と東武線の乗り換え客は、南東側の駅前広場をかすめるように歩く。乗り換え客が歩くあたりは大きな屋根で覆われていて、どんなに雨が降っても濡れないようになっている。平日の昼間もこの屋根の下を歩く人はなかなかに多く、さすが天下の乗り換えターミナルといったところである。

広場の向こうの風景は…

 

 南東側が乗り換え客の歩くルートになっていることからもわかるように、南越谷・新越谷の駅の“正面”というと、こちらも南東側ということになりそうだ。立派な駅前広場があって、東武線側には「ヴァリエ」という駅ビル商業施設もそびえる(ちなみに東武線の改札の中にはドトールコーヒーがある)。