「これくらいだったらバレないでしょ? 可燃ごみに出しちゃえ」とか「携帯扇風機の表面はプラだからプラの日に出せばいいんでしょ?」なんて予想で出さないで欲しいです。リチウムイオン電池は先程も言った通り、圧迫に弱いので、清掃車の中で圧縮されると火を吹きます。圧迫されてその場で火を吹くのならば、まだ対応出来ますが、清掃車の中で火を吹くと取り出すことが出来ないので、清掃車火災に繋がります。
プラ資源に入っていたら大変。火のついたプラは元々石油だから大火事になる。僕の友達の清掃車も燃えました。僕らも人間なので、待っている家族の元に帰りたい!
ちなみに、運転手に聞いたのですが、冬が終わり必要なくなると捨てられる一番危ないものは充電式の湯たんぽだそうです。そもそもが熱を出すものなので勢いよく燃えるそうですので、必ず自治体の指示通りお出しください。
包丁が袋を貫通して落ちてきて…
そして続いての危ないごみは【包丁】。
この世には、全くもって理解出来ないのだが、包丁を袋に入れたまま捨てる人がいるんです。不燃ごみを回収していた時に足元に何か落ちたなと思って見たら、袋を貫通して落ちてきた包丁でした。背筋が凍った。持ち手の方が足の甲に落ちたから良かったものの、「逆だったら貫通してたわ!」ということがありました。
光る先端を見て、腹が立ったけど、「自分だって危ないだろ?」とも思いました。運んでいる途中に先端が袋を破ってくることなんて充分にあり得る。なのでツイッターで正しい包丁の捨て方を載せたら、5.4万いいねの反響をいただきました。知っていただくことはとても有り難いのだけど、一方でそれだけの人が包丁の捨て方に自信がなかったという表れなのかもしれない。
正しい捨て方は、ダンボールや型紙を包丁サイズに切り、刃をあて、ダンボールを一周回します。
そしてテープでとめて、スライドして飛び出ないように根本もダンボールから出ないように固定します。
最悪、テープを一枚、刃の部分にあてて貼り付ければ、危険度はかなり下がると思います。ハサミも同じですね。
アイスピックも怖い。アイスピックは人生で捨てる回数ランキングは低い順位だと思うけど、竹串はよく捨てるのではないでしょうか?
これも清掃員にとっては危険です。可燃ごみを持ち上げると飛び出してきます。僕はよく腿に刺さったり、ごみ袋を掴んだ時に串が刺さり、叫びます。折って捨てるという方もいますが、掴んだ時に刺さることもあります。
以前、僕は感動したことがありました。きっと僕らのことを考えた末にそうしてくれたのだろうと思いますが、ティッシュの箱に竹串を入れて出してくれていました。ティッシュの箱は型紙なので、圧迫されても竹串が飛び出てくることはありません。清掃員に刺さらないようにという愛をごみから感じた出来事でした。
あとよくあるのは飲み終わった後の豆乳パックに入れてくれているもの。僕はそれらをヒントに、油が入っていたためリサイクル資源に出せないごま油の容器を竹串入れに使っています。豆乳などの容器は少し時間が経つと開けた時に臭いを発するので、あんまりオススメ出来ません。
とにかく捨てるのであれば、最後にもう一度何かに使えないかと考えながら、捨てていくと色んなアイデアが思い浮かびます。
意外と知らない「スプレー缶」の正しい捨て方
スプレー缶の捨て方の投稿も5.3万いいねがついたので、皆さんが捨て方に迷っているごみなのかもしれません。何に迷っているかというと「中身の残ったスプレー缶をどうやって捨てればいいのか?」という疑問です。
中身を使い切って出してください。あまりにも本数が多ければ、清掃事務所にご確認ください。僕なんかは使い切れないと嫌なので小さいタイプのものしか買わないようにしています。これだけは申し訳ないのですが、どこの自治体も共通だと思います。
あとはスプレーのタイプによりますが、ガムテープを上手に貼れれば、手でずっと抑えなくても中身を出すことが出来ます。もし試してみるという方がいましたら、必ず屋外でやってください。ガス爆発というのはよくニュースで聞きますが、とても危険です。静電気や火を使った瞬間に爆発するということもありますので、必ずベランダ等の通気の良い所でやってください。
そして意外なのはここ10年くらい、スプレー缶は穴を開けずにお出しくださいという自治体が増えています。フライパンや陶器などの不燃ごみとまとめて出す方も多いですが、スプレー缶はスプレー缶でまとめて出していただけると大変助かります。要は他の不燃ごみと混じるとスプレー缶が入っているのがわからなくなり清掃車火災の原因になります。