秘書給与法違反の疑いが浮上している秋本真利・外務大臣政務官(47)が、国会での“想定質問”を、外務官僚である事務秘書官に作成させていた疑いが強いことが、「週刊文春」の取材でわかった。“想定質問”を添付した事務秘書官から秋本氏へのメールを入手した。自身のスキャンダルという政務について、事務方の官僚を使うことに疑問の声が上がりそうだ。

河野氏最側近とされる秋本政務官 ©時事通信社

「週刊文春」が入手した事務秘書官のメール

 秋本氏は2012年に千葉9区から初当選し、現在、当選4回。昨年8月の内閣改造で、外務大臣政務官に就任した。再生可能エネルギー事業の推進に熱心で、河野太郎デジタル相の最側近としても知られている。

「週刊文春」2月2日発売号では、秋本氏の地元事務所が無許可で市街化調整区域内に建築され、違法状態にあった旨を報道。「週刊文春」2月9日発売号では、再生可能エネルギー企業関係者からの献金を巡って国会で虚偽答弁をした疑いを報じた(秋本氏は「法的には何ら問題ない」などとしている)。

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 さらに「週刊文春」2月16日発売号で報じたのが、秘書給与法違反疑惑だ。政策秘書・小林亞樹氏と私設秘書・C氏の個人会社が締結した業務委託契約書などを基に、本来は事務所が負担すべきC氏の給与を、小林氏の給与から支払わせていた疑いを指摘。秋本氏は「秘書給与法違反には当たらない」などとしている。この取材の過程で「週刊文春」は2月13日、秋本事務所に事実確認を求める質問状を送付し、同日夜までに一定の回答を得ていた。

 

「週刊文春」が入手したのは、外務省の若手官僚でもある事務秘書官のM氏が秋本政務官宛に送付したメールだ。送信日時は2月14日夕方5時44分。メールの件名は〈想定される問〉。以下のような文面が記されていた。

〈当方にご依頼いただいておりました想定される問を別添いたします。限定された省内関係者で想起したものとなります〉

秘書官から秋本氏へのメール