しかも、私の場合には、体重の増加まで加わっている。これでは、腰が悲鳴をあげるのはもっともなこと。このままだと、腰だけでなく体のいたるところに痛みが出るというのです。
原稿を書くというのは、それほど体に負担のない「ラクな労働」のように思われるかもしれません。
たしかに、身体的な疲労を伴う仕事ではありませんが、長時間続けていると、頭が回らなくなったり、行き詰まったりする。そうなると、私の場合にはなんとなく口寂しくなって、気分転換に「おやつ」を食べてしまう。そう、おやつという名の「魔物」と、長い間付き合ってきたのです。
人間が甘くできているせいか、「頭の回転をスムーズにするには、甘いものは欠かせない」などと、自分に言い訳しながら。さらに、原稿を一本書き上げると、“頑張った自分にご褒美”ということで、またまた甘いものを口に入れる。
しかも、それだけおやつを食べながら、夕食はしっかり食べ、さらには「ストレス発散」などと言い訳しながら、夕食時には必ずお酒を飲む。こんな生活を長年続けてきたのですから、太らないわけがありません。
痩せるだけで、寿命が延びる
このままだと大変なことになると脅された後、医者に、こんなことも言われました。
「荻原さんの場合、10キロくらいは体重を減らしたほうがいいですが、いきなり10キロというのは体にも影響が大きいので、とりあえず、5キロ痩せましょう。5キロ痩せれば、それだけで寿命が1年は延びますよ」
本当だろうか? と思い調べてみると、2016年7月にイギリスの研究者チームが45年にわたり世界32ヶ国で実施された239の調査をもとに1060万人以上のデータを分析した、ランセット・メディカル・ジャーナル誌に掲載された記事を見つけました。