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ナンチャンに言われた「バラエティの女の子は2年だからな」の意味

――しかしその後、『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』でブレイクし、ポケットビスケッツでCDも出し、「バラエティで売れてから」という言葉の通りになりました。

千秋 バラエティ路線じゃなかったらウッチャンナンチャンともキャイ~ンとも会ってないし、ポケビもなかった。最初から歌手としてデビューさせてもらったらCDは出せて自分は嬉しかっただろうけど、今ここにはいなかったと思う。だから結果良ければOKかなって。でも『ウリナリ』が始まって1年くらいした頃に、ナンチャン(南原清隆さん)に、「バラエティの女の子は2年だからな」って言われたんです。

――怖い言葉ですね。どういう意味なんでしょう。

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千秋 「新人は誰でも珍しがられて2年はテレビに出られる。でも森口博子さんとか山瀬まみさんみたいに定着するには、お前も残りの1年で結果出さないと」って。ああ、ボケッとしてちゃダメなんだと思いました。

「千秋が今笑いを取れてるのは実力じゃなく、周りの人がいい位置にトスしてくれるから自然とアタックが決められてるだけ。次はお前が誰かのためにトスを上げるんだ」とも言われました。

 

――消えてしまった人を見てきたからこその言葉ですね。

千秋 私が今も芸能界に残っていられるのはナンチャンのその言葉のおかげだなって思います。でもナンチャンっていっつも嫌なこと言ってくるんですよ、もうちょっと褒めてくれてもいいのに(笑)。

――グサッと刺さる指摘が多いと。

千秋 他の人はみんな「千秋は面白いね」「大丈夫だよ」って言ってくれるのに、ナンチャンは「あんま調子乗ってんなよ!」とか「お前、最近音楽ばっかじゃねえか」って水を差すようなことばっかり言う。

 

 その瞬間は「また意地悪された」ってムッとなるんだけど、後から思い返すと、ナンチャンの言葉に助けられたなって思うことばっかり。「もー! 一生懸命やったのに!」ってギャグも、ナンチャンが考えてくれたんです。

――『ウリナリ』の企画「ギャグ部」の生徒1号が千秋さんでしたよね。

千秋 「お前はよく『一生懸命やったのに!』って怒ってるから、それを一発ギャグにしよう」とナンチャンが振りも考えてくれて。そのときは『ウリナリ』の企画だったけど、一発ギャグをもらったおかげで他の番組でも笑いを取れるようになった。本当に色々、ナンチャンのおかげです。

――ナンチャンは、千秋さんのことを「ポジション取りの天才」とも評価されていたそうですね。