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――たしかに2月だとスギ花粉もまだ本格的には飛んでいない年が多いですよね。

松林 ただこれはお恥ずかしい話なんですけど……私はこれまで免許を3回更新してるんですが、2回目の更新のときに落ちてるんです。秋頃だったので花粉に加えて、検査前日の仕事できつい臭いを嗅いだせいか絶不調で。とにかくショックでした。

――お仕事でもコンディションが悪い日はあるんですか?

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松林 正直あります。症状が重い日だと、現場に行ってお客様が何の臭いで困っているのか、その臭いがどこから来ているのかがわからないことがあります。「共生エアテクノ」では原則として2人以上の臭気判定士が訪問するようにしているので、そういうときはもう1人の判定士の鼻と合わせて判断します。

撮影=今井知佑

 私だけでなく鼻のコンディションは繊細なので、“2人ルール”は大事だと思っています。会社には6人の臭気判定士がいて、1人ならもう少し受ける仕事を増やせるのでしょうが、クオリティ維持のためとはいえ、依頼者さんにお待ちいただくことがあるのは心苦しいですね。

「鼻をすすっている臭気判定士なんか信頼できなくないですか?(笑)」

――なんとなくですが2人来てくれると安心する、というのもありそうです。

松林 それに、鼻をすすったりかんだりしている臭気判定士なんか信頼できなくないですか?(笑)。薬を倍量飲んで無理やり鼻水を止めたこともありますが、そうすると今度は鼻詰まりになってしまうし……。なので酷いときは現場までガスマスクをつけて行って、現場で臭いを嗅ぐときだけ外したりしています。

撮影=今井知佑

――ガスマスクで移動、見たら驚いてしまいそうです。日常的にも特別な対策をしているんですか?

松林 一般的な対策をちゃんとすることが大事だと思っています。クリニックで処方してもらった飲み薬、市販のノーズスプレー、あとはマスクの3点セットですね。飲み薬は眠気や喉の渇きを感じるので、花粉量が多そうな日や測定前夜に飲んでおくといった具合に使い分けています。

 花粉症との付き合いはもう30年以上なので対策法は一通り試したのですが、結局基本的なものに今は落ち着いています。