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 初戦の中国戦では4回1死一塁からも右前打で大谷の左中間二塁打のお膳立て。そしてこの韓国戦も二塁打、本塁打と打ちまくった後の第4打席でしっかり四球を選んで、大谷の右前タイムリーへと繋げている。

 本大会に入ると2試合で7打数3安打4四球。出塁率は6割3分6厘とハイアベレージをキープするが、ただつないで塁に出るだけではない。二塁打に本塁打と、決めるバッティングでもチームに貢献する、進化した“出塁率お化け”が、チームを引っ張っているのだ。

9日の中国戦、日ハム時代の先輩・近藤に抱きつく大谷の姿が ©️時事通信社
日韓戦でも ©️佐貫直哉/文藝春秋

無念の辞退となった鈴木誠也も応援

 開幕の中国戦の試合前に鈴木のSNSを見た。

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 そこでは鈴木が背番号51の代表ユニフォームを着た後ろ姿の写真をアップし「今日からこれ着てずっと応援します 頑張れ侍ジャパン」とメッセージを投稿。「もちろんこれもあるよー」とヌートバーがチームに合流した際に全員で着用した“たっちゃんTシャツ”バージョンもアップし、31人目の選手としてチームメイトを鼓舞した。

「誠也自身もインスタで自分のユニフォームも上げていましたし、そういう思いを持って戦いたい」

 鈴木の代役から主役へと躍り出た男は、ベンチに掲げたユニフォームにそう誓ってグラウンドに立つ。