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「今度こそ死ぬんじゃないかな」ハリセン1本で“野生のクマ”と戦ったことも…松村邦洋(55)が今だから明かした『電波少年』のキツ~い思い出

松村邦洋インタビュー #2

2023/04/01

genre : エンタメ, 芸能

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ヤバすぎる企画「象に覚醒剤を射つ、悪い人達を注意したい!」

松村 忘れられないのは、『電波少年インターナショナル』の「象に覚醒剤を射つ、悪い人達を注意したい!」という企画です。タイでは象が大切な労働力なんですね。もっと働かせるために「象に覚醒剤を注射する人たち」の噂を聞き、彼らを注意しに行くという内容でした。

 まずバンコクから600キロ離れたランパンという街で、象のお医者さんからそういった人たちがいるという情報を入手。とはいえあまりにも危険だということで、病院関係者2名がガイドとして付き添ってくれることになりました。

当時の「キツい思い出」を語る松村さん ©釜谷洋史/文藝春秋

――土地勘もないし、相手も何をするかわからない。無鉄砲すぎるから、ガイドが付いたというわけですね。

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松村 山の中の険しい道を4時間歩いて、1日目は山小屋で就寝。2日目に猛暑のなか6時間歩くと、目当てとしていた怪しい人物と象を見つけたんです。ただ刺激するとよくないという現場判断で、まずは僕一人で行くことになりました。

 最初は相手が1人だと思いましたが、近づいたら実は大勢いた。しかもみんな銃を持っていて、バンバン撃ってきて……そのまま拉致されました。

 翌日目が覚めると、今度は犯人たちと大勢の警察官の銃撃戦が始まる事態に。最終的に救出されるわけですが、スタッフから怪我はないかと聞かれた時、つい「いいV(VTR)より命っすよ!」と本音が出てしまいました……。放送では「カメラ回してる場合じゃないっすよ……」とボヤく姿まで映っていましたね。

エリツィン大統領、マンデラ大統領…要人でもお構いなし

松村 ロシアのエリツィン大統領に会いに行ったことも、また別の意味で思い出深いです。相手はロシアの最重要人物なので、不審者にすぎない僕は面会することもできず、別室に連れていかれたんですね。

 その時、向こうの関係者から「タレントなら、なにかできないのか?」と言われて。といっても、日本人のものまねをやっても仕方ないし……と思い、「ホーホー」とフクロウのまねを披露したところ、これが大ウケ! さらに「日本から来た、面白いやつがいる」と噂がひろまり、ロシアのいろんな方にものまねを披露することになりました。