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市役所が回答した“ロータリー”に関する情報

 ここまでわかったのは収穫だったが、肝心のロータリーについては「都市整備課では何もお答えできることがなく申し訳ないです」との回答だった。

 諦められなかった私は、周辺の建設会社、学習教室、キャンプ場など、あらゆるところに問い合わせてみたが、思うような回答は得られなかった。私は再びいなべ市役所に、これまでに現地で話を聞いて分かったこと、地図や航空写真から推定される完成年などを伝えたうえで、「個人的な推測や、この人に聞くと分かるかもしれないというようなことでも、どんな些細な情報でも教えて頂けると助かります」と長文のメールを送った。

山中に造られた謎のロータリー

 すると数日後、思わぬお返事を頂いた。回答をくれたのは、これまでやり取りを続けていたいなべ市都市整備部都市整備課の井川恵美さんからだった。井川さんは、この道路について関係していそうな市の職員さんに片っ端から声をかけて調べてくれていたのだ。しかし、残念ながら確実な情報を得ることが出来ず、どのような経緯でこの道路が造られたのか、知っている職員はいなかったという。

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 ただ、当時を知る職員さんのかすかな記憶によると、1982年頃に当時の大安町(合併していなべ市になる前の町名)が舗装したのではないかという。これは、航空写真から推定した時期とも合致する。また、この道路周辺の森林の一部は丹生川中農事組合が管理しており、植林を効率的に管理するための道路である可能性が考えられるという。

 そして、丹生川中農事組合に聞けば詳しく分かるかもしれないということで、代表理事の葛巻武広さんを紹介してくれた。