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メディアにも騒がれ、反省したことも…

大和田 2つめの事件では、いちばん大きい怪我をしましたね。名古屋で舞台の仕事に向かう途中、自転車が幼稚園児たちの歩く列に突っ込む事故を目の当たりにしたんです。

 幸い、子供たちに怪我はなかったんですが、先生もおびえているし、思わず「ダメだよ、気をつけなくちゃ! 子供たちに突っ込んだら、みんな大怪我するよ!」と声を上げました。すると今度は楽屋まで追いかけられ、殴られましたね。

 最後の事件は、横浜です。タバコを吸っている高校生を見かけて、「まだ未成年なんだから……」と注意しかけたら、いきなり殴られました。

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――俳優として知名度も高い大和田さんが、立て続けに被害にあったことで注目を集めました。

オヤジ狩りについてエッセイを書いたことも(画像:Amazonより)

大和田 最初は隠そうと思っていたのですが、稽古場や仕事場にいったら、メイクさんにバレてしまうわけです……。怒られましたし、顔の傷跡を消すのにも大変苦労させてしまいました。

 今思えば、格さんの「悪に飛び込み、成敗し、説教する」という人格にどこか影響されていたのかもしれません。だから、その後反省したんです。いかんいかん、俺は何も特別な力を持っているわけじゃない。普通の人間なんだって。

――昔から「悪を知らぬふりで、見過ごせない」タイプだったんですか?

「僕は単におせっかいなだけなんです」©原田達夫/文藝春秋

大和田 正義感のようなカッコいいものではなく、単におせっかいなだけなんです。困っている人を見ると黙っていられない。そして道端にたむろしている若者に、注意よりもお話がしたい。じっくり話し合いたいと思うんだけど、当時はやられることが続いたんですね。

先生から赤字を入れられた「理想論」

大和田 昔から僕は、人と「繋がる」ということを人生のテーマにしているんです。さかのぼれば小学校の時、ある作文を書きました。

 友達と手をつなぐ。友達は自分の家族と、その家族は近所の人と手をつなぐ。そうやって、みんなの手と手がつながっていけば、世界中が1つの輪になる。そうすれば、この世から「争いごとはなくなる」という内容でした。

 ところが、それを読んだ先生から「これは理想論だ。そんなことあり得ない」と赤字で書かれてしまったんです。

――なんと……。