「典型的に弱いチーム。連勝して連敗する」近藤が語った新庄野球への思い
昨年オフ、ソフトバンクに7年総額50億円超の契約でFA移籍を果たした。
「残留交渉を断念する際には、日ハムが取締役会で承認を得なければならないほど、惜しい人材でした」(日ハム関係者)
移籍の一因は勝利への渇望だった。近藤がその思いを明かしたのが1月3日放送の『F-PARK SPECIAL 近藤健介と上沢直之~苦悩と葛藤の日々、そして旅立ちの1年~』(UHB)。ナレーションは元同僚の斎藤佑樹だ。
番組は新庄剛志政権下の22年2月のキャンプ以降、チームの中心選手の近藤と、同学年の投手・上沢に密着。シーズンオフまで“門外不出”の条件で、何度もインタビューを重ねた。そこで俎上に載ったのが、監督就任時に「優勝なんか一切目指しません!」と宣言した、新庄采配への率直な思いだった。
近藤はチームについて「典型的に弱いチーム。連勝して連敗する」とバッサリ。モチベーションとしては「勝った方が楽しい」としながらも、「勝とうと思ってないんで何とも思わないですけどね」と語る。
新庄監督については、勝ちを狙っておらず、ある意味「言ってることを統一」していると痛烈な皮肉。「監督に従うのが僕らの仕事」「コマにしかすぎないと思う」と、諦めムードだった。そして移籍した理由についてはこう述べたのである。
「勝つことによって、自分のレベルもやっぱりどんどん上がってくる」
WBCでは緊張感のある勝負の連続に、終始楽しそうに見えたという近藤。新庄監督は「優勝しか目指さない」と言い始めたが、もはや後の祭りである。