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 そもそも長打が少ないんで、そのプラス2を作れないとなったら、ヒットとかフォアボールのプラス1に、自分たちでプラス1をどうやってつくればいいのか。どうせヒット打って、送りバントでランナー二塁に進めても、もう1本、もしくは2本ヒットを打たないと、点が入らない。

 点が入らないでチェンジになるんだったら、塁に出たあとに盗塁を仕掛けて、そこでアウトになっても別に同じじゃないかっていう考え方です。ハイリスク・ハイリターン。どこでアウトのリスクを取るかっていうだけで……。実際にやってみたら、決まったんですよ。

 3年の春とかって、僕たちは盗塁死、ほとんどしていない。走れば決まっていました。盗塁って6割決まれば作戦としての効果があるというか、損益分岐点が6割なんですけど、8割ぐらい決まったんです。

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 これは有効な作戦というか、リスクを取るに足る作戦だなっていう結論があって、そこからは完全に根付きましたね。ヒット数とか打撃の成績はあんまり変わってなくても、得点数は伸びたんで。

「ちゃんと作戦立てた上でギャンブルをするんで」

――足の速い選手も多かったみたいですね。

宮﨑 そうですね。1個上で2021年春に盗塁王だった水越(健太)さんは、全然速くなかった。単純にいっぱい出塁したので、走れば決まるみたいな雰囲気でしたね。めちゃくちゃなスタートで、ピッチャーが動く前に走り出したり、バクチ要素もあるんですけど、こちらも分析しているんで、ここで行ってもいい、行っても大丈夫とか。

 まあ、行くしかないって気持ちなんですけど、タイミングをとってるんで、ギャンブルを仕掛けるんですけど……。ちゃんと作戦立てた上でギャンブルをするんで、無鉄砲にはやってないですね。そこから野球が変わった感じはあります。