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 さらに岸田翔太郎氏には「首相の欧米歴訪時に公用車で観光地をめぐっていた」と週刊新潮が報じた件がある。私が気になったのはこの件が報じられても、当初、政府は確認を「避ける」と言っていたことだ。

『岸田首相長男、外遊中に「観光」 木原官房副長官は確認避ける―週刊誌報道』(時事通信1月26日)

 翌日の会見で官房副長官は「観光を否定」する発言をしたが、それなら最初から確認・説明すればよかったのに。その後に政府は「対外発信に使うための街の風景やランドマークの外観撮影」などが目的で「不適切な行動はなかった」と説明した。

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政府の対応に不信感…神はおみやげに宿る

 この説明を受けて朝日新聞は2月、翔太郎氏が撮影した写真など画像データを開示するよう内閣官房に請求した。内閣総務官室は3月6日付で「不開示決定」を通知。

 つまり首相長男の写真は「不存在」であり、「撮影したが行政文書でない」 という理由なのである(朝日新聞3月18日)。

 ドラ息子の海外旅行気分を政府が全力で取り繕っているように思える。ごまかしているように見える。この程度の話題でこういう対応なら、もっと大きな問題でも似たような態度をとる恐れはないだろうか? 神はおみやげに宿る。

 以上、「岸田首相とおみやげ」というテーマで振り返った。意外と多岐にわたる論点があり、考えさせられる問題であることがわかる。岸田首相にとっては渾身の外交なのに、後からついてくるのが必勝しゃもじやサミットまんじゅうやドラ息子の話題というのはどこか脱力というか、この感じが岸田感なのかもしれない。となると広島サミットも意外なネタで盛り上がってしまうかも……。