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なぜ、こんなものをガチャガチャに? 「ナゾの大人ガチャ」22選〈フチ子、ミニ釣り具、スマートウォッチ風の何か、赤の他人の証明写真…〉

なぜ、こんなものをガチャガチャに? 「ナゾの大人ガチャ」22選〈フチ子、ミニ釣り具、スマートウォッチ風の何か、赤の他人の証明写真…〉

2023/04/09
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ユニークな大人ガチャの数々

 では、ここ数年で話題となった人気のガチャガチャを尾松氏の解説で紹介していこう。まずは大ヒットした「ネコのペンおき」シリーズと「すべてがおしまいになったカエル」だ。

ネコのペンおきシリーズ(クオリア)

「どちらもクオリアさんというメーカーの商品です。同社はSNSを上手く活用することに定評があって、ネコが45万個、カエルも20万個を売り上げるヒット商品になっています。カエルは佐藤さんというクリエイターさんとのコラボ商品ですが、どうしてもカエルを立たせたかったためコストと工程を増やして実現させたそうです」

すべてがおしまいになったカエル (クオリア)

 基本的にどんな商品がヒットするかといったマーケティングも難しい業界で、どのメーカーも最初から大量に生産するわけではない。そのため人気になってもすぐ品切れになるのだが、それが逆にレア感を生んでいるケースも少なくないという。

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23カ所も可動する精巧なドラゴン

 続いて王道ともいえる精巧に作られたドラゴン。メーカーのモノ作りに対する情熱が伝わってくるようだ。

テオスマギアドラゴン~全能の黄金龍襲来!(トイズスプリッツ)

「ガチャガチャのようにここまで小さくて精密な玩具を大量に作っているのは日本でしか見たことがありません。現在のガチャガチャの価格は一部を除けば500円が上限で、この価格帯の可動フィギュアでは多くても5カ所の可動が限界です。ところがトイズスピリッツが作るテオスマギアドラゴンは実に23カ所も可動するんです。

 お金をかけすぎてなかなか儲からないそうですが(笑)、こうしたメーカーさんの頑張りを少しでも知ってもらえると嬉しいですね」

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