文春オンライン
大谷でも、ダルビッシュでも、村神様でもなく…WBCで一番知名度を上げた「ヌートバーゆかりの地」で起きた“炎上騒動”その一部始終

大谷でも、ダルビッシュでも、村神様でもなく…WBCで一番知名度を上げた「ヌートバーゆかりの地」で起きた“炎上騒動”その一部始終

note

商店会の様子に「肖像権は問題ないのか」という指摘も

 ヌートバーの人気にあやかった商店会の様子は、優勝直後からスポーツ紙やネットニュースで大々的に報じられた。そこには選手の写真を使ったポスターやエコバッグに対し、「肖像権は問題ないのか」といった権利問題を指摘するコメントが多く寄せられた。

「エコバッグはまずかったと思います……。ヌートバー選手は本国で自分の名前を商標登録しているようなのですが、それも指摘されるまで知りませんでした。エコバッグはすぐに配布をやめましたが、ネットの記事を見た人たちが商店会のメンバーに電話で苦情を入れることもあったようです」(同前)

 前出の商店会副会長にエコバッグのトラブルについて聞くと、確かに実家が難色を示したことがあったという。配布したエコバッグがメルカリなどで転売されたことが問題になったようだ。

ADVERTISEMENT

母の久美子さんも地元の盛り上がりにはびっくり? Ⓒ代表撮影

「エコバッグが転売されたことが分かった時は、商店会からあらためてご実家に説明をしました。さすがに転売についてはいい気分ではなかったと思います。市内の神社で数量限定で出していた絵馬も転売されていると言いますし、困ったものです」

「再開する時は専門家に監修してもらって…」

 チャンスとばかりにWBCの盛り上がりに乗っかった東松山市であるが、いささか勇み足が過ぎたようだ。地元住民が語る。

「ヌートバー選手はアメリカ生まれのアメリカ育ち。正直言えば、ほとんど東松山市とは関係がない。それなのに、ファンが毎日のように聖地巡礼としてご実家近くに現れて写真を撮ったり、マスコミが久美子さんに繋がろうと押し寄せて迷惑しているようです。ご家族は商店会のお祭り騒ぎも、自分たちのあずかり知らぬところで孫の活躍に便乗しているようで快く思っていないんじゃないでしょうか」

 目に入れても痛くない孫の活躍が皮肉にも地元を狂わせた。ヌートバー・フィーバーの聖地になっているという久美子さんの実家を訪ねたが、「取材には応えられません」という返答だった。

ヌートバーにちなんだ「アイブラック丼」なるものも登場

 “ヌートバー選手フェア”の今後について、前出の店主は肩を落とした。

「実はポスターの掲示も3月31日限りでやめることになっているんです。再開する時は専門家に監修してもらってから、と考えています」

大谷でも、ダルビッシュでも、村神様でもなく…WBCで一番知名度を上げた「ヌートバーゆかりの地」で起きた“炎上騒動”その一部始終

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー