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“一番の人気キャラではない158cmの像”が埼玉で完成…なぜ今も「15年前の深夜アニメ」で“日本初”の町おこしが生まれているのか?

2022/12/28
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 人気アニメ「らき☆すた」に登場する主要キャラクターの一人・柊つかさの像が、12月18日に埼玉県久喜市の鷲宮郵便局にお披露目されました。

「らき☆すた」は2007年に深夜枠で放送されたテレビアニメ。近年では3ヵ月ごとに50本、年間にすると200本前後の新規のテレビアニメが放送され続ける中で、作品と縁のある地元の「らき☆すた」への愛着は変わりなく、15年も「町おこし」が続いています。

埼玉県久喜市の鷲宮郵便局に設置された「らき☆すた」の柊つかさ像。「お披露目」前の様子

放送から15年…「涼宮ハルヒ」直後に一世を風靡した「らき☆すた」

「らき☆すた」は、個性的な女の子たちの何気ない日常を描いた美水かがみさんの4コママンガが原作です。「涼宮ハルヒの憂鬱」が大ヒットした直後に同じ京都アニメーションが制作し、ほのぼのしたテイストやコミカルな内容で大ヒットを記録しました。オープニング曲「もってけ!セーラーふく」もダンスとともに人気を博し、オリコンチャートでも週間チャートで初登場2位を記録しています。

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 そんなオープニングシーンに、由緒ある鷲宮神社(久喜市鷲宮地区)をモデルにした場面が描かれ、今回像になったつかさを初めとする主要キャラクターたちも神社を舞台に登場していたことから、ファンたちが同地を訪れる“聖地巡礼”が始まり、同社の正月三が日の参拝客は数倍になりました。

2023年版も作られている「らき☆すた」のカレンダー

 この参拝客の増大は、きっかけこそ「アニメのヒット」にあるのは確かですが、地元の情熱があってこそ。ポイントは、企画力の高さです。