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「今どき珍しいガスストーブの残骸が床に残されているのも、古さを感じますね。内見のときに、不動産屋さんが『これは床下収納ですね』と言いながら開けてくれたのですが、そこにはガスストーブを接続するための元栓が入っていました。かなり老朽化しているので絶対に使用しないでくれ、と念を押されています」
また、入居前からわかっていたことだが、マンションには光回線が通っておらず、工事もできない仕様になっているという。
「この点は、最後まで悩みました。今どきそんなマンションがあるのか、と築50年の実力を感じましたね……。いまのところポケットWi-Fiを使ってネットをつないでいますが、それほど不便は感じていません。なんとかなるものですね」
そのほかにも、壁に神棚があったり、クローゼットの中が押入れ仕様の二段になっていたりと、部屋の端々に歴史と渋さを感じる作りになっている。
古さを活かしつつ、落ち着く空間にアップデートしていきたい
短い間にトラブルは続いたものの「生活は気に入っている」と、桃木さんは話す。
「大きい窓から東京タワーが見えるし、駅チカだし、とにかく広い。今回の引っ越しで何軒か内見をしましたが、予算オーバーの物件でもこれほど広い部屋はありませんでした。これから5年は住む予定なので、今後はヴィンテージマンションの古さを活かしつつ、落ち着く空間にアップデートしていきたいです」
桃木さんのシティライフははじまったばかりだ。