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信玄公が駅前に暮らしていたことはないけれど…
いまの甲府駅近くの中心市街地は、まさに下府中、そのど真ん中といっていい。どちらかというと開発が遅れて師範学校や歩兵連隊が置かれている程度だった北側、上府中側も戦後の人口増加に伴って市街地化が進み、いまでは立派な甲府の町中である。
そういうわけで、甲府駅前にどっしりと座って町を見守っている信玄公。大迫力に気圧されながらも写真を撮っている観光客の姿も目立つ。
が、実のところは信玄公はこのあたりで寝起きしていたことはない。まあ、甲府の町のはじまりは信玄公あってこそだから、細かいことを言うのは野暮なのかもしれない。いずれにしても、信玄公の里・甲府は、まわりをまったくの山に囲まれた、盆地の中の町である。
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