令和5年の年明けからスタートしたNHKの大河ドラマ「どうする家康」。主演の徳川家康役を松本潤さんが、織田信長役を岡田准一さんが演じることが発表されると、大きな反響を呼んだ。
室町から江戸時代にかけて徳川家康がどのように描かれるのか。ドラマの展開も気になるところだが、ドラマの舞台となる東海地区では、観光促進などに寄せる期待も大きい。静岡県浜松市と静岡市、それに愛知県岡崎市には、それぞれ大河ドラマ館が開設される。
そんななか、家康と深いゆかりがあるにも関わらず、あまり注目されていないスポットが岐阜県関ケ原町にある。
関ケ原といえば「天下分け目」の場所ですが…
関ケ原といえば、安土桃山時代に徳川家康らが率いる東軍と、石田三成らが率いる西軍が戦った“関ケ原の戦い”の決戦地として知られている。関ケ原は、今でも東西文化の境界線となっている。駅そばの出汁や、お雑煮には丸餅か角餅かといった食文化のほか、エスカレーターの右を空けるか左を空けるかの境界線が関ケ原にあるとされている。
そんな天下分け目の関ケ原にあるのが、関ケ原ウォーランドだ。関ケ原の戦いを“関ケ原ウォー”と表現するのも独特だが、さらに独特なのは園内だ。日本唯一の体感型私設資料館を自称し、200体を超える武将たちの実物大コンクリート像が配置されているというのだ。
12月の日曜日、関ケ原ウォーランドに行ってみた
12月の日曜日、私は関ケ原ウォーランドを訪ねた。城壁に囲われ、入り口も城門風になっている。入場料500円を払って城門をくぐると、馬のコンクリート像が出迎えてくれた。
馬の向こうには、武将たちの像が通路に沿ってズラリと並んでおり、その迫力に圧倒される。無気質なコンクリート像はどこか不気味で、独特で異様な雰囲気を醸し出している。山内一豊、可児才蔵など合戦に参加した武将たちの名前が記されていた。
通路を進むと、芝生の広場に出た。東軍・西軍入り乱れて戦う大量のコンクリート像たちは、まさに圧巻だ。刀を振りかざして戦う武将たちは無表情だが、躍動感が伝わってくる。