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「コオロギを食べたら腕と足、身体中にじんましんが出て…」現役アイドル・撲我さくら(23)が身をもって知った“昆虫食ブームの落とし穴”《独占告白》

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罰ゲームでコオロギを食べたアイドル・撲我さくらさん

 2021年5月15日、当時彼女は大阪を拠点に活動するアイドルグループに在籍していた。メンバーたちとYouTubeの撮影でレッスン前にクイズ企画を行っていた。最後までクイズに答えられなかったメンバーが、罰ゲームとして、一般向けに市販されている食用コオロギ商品を食べるという内容だったという。撲我さくらさんが当時を振り返る。

「罰ゲームで食べるコオロギをスタッフさんが持ってくると『うわ~』と全員で悲鳴を上げてドン引きでした。パッケージの中に20匹くらいのコオロギが敷き詰められていて、大きい物もあれば小さい物もある。見た目はどこからどう見てもそのまんまコオロギで、色も茶色が強くて、匂いは無臭でしたが、正直、かなり気持ち悪かったです……(笑)」

コオロギ ©️AFLO

 クイズ競争に敗れた撲我さくらさんの出番が回ってくる。元々大の虫嫌いだというが、動画の撮れ高のためにと、パッケージからなるべく小ぶりのコオロギを探し出し、恐る恐る口に運んだ。

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「まず足の部分だけ食べてみました。その後、勇気を振り絞ってパクっと胴の部分も食べました。油で揚げてカラカラに乾燥させた食感で、イメージ通りでした。草のような味で少し苦味がありましたが、想像よりもイケました! 高タンパクという前情報もあったので、動画が終わった後もノリで10匹くらいパクパク食べてしまったんです」

さくらさんの体に徐々に異変が…

 動画の撮影後に行われていたレッスンで、撲我さくらさんは軽度の息苦しさを感じたという。体を動かしていたこともあり、あまり気にせずに過ごしていたが、コオロギを胃に放り込んで2、3時間が経っていた帰り道、徐々に体に異変が起こり始める。

「帰りの電車の中で、かなり息苦しくなり、咳も出てきました。さすがにこれは何かおかしいと思いました。風邪にしては症状が急すぎるし、まったく思い当たる節がなかった。家に着いて夜になると、腕と足を中心に身体中に蕁麻疹が出ていることに気付きました。それでピンときたんです。過去に、背ワタを取っていないエビを食べた時の症状に似ていると」

コオロギクッキーなる一般向けの商品も話題になった Ⓒ時事通信社

 彼女はこの日、他に何も食べていなかった。唯一口にしたのはコオロギだけ。まさかと思い調べてみると、コオロギには甲殻類に近い成分が含まれているというネット記事を目にする。その後、母親がアレルギーに効く薬を購入、それを服用したことで症状は落ち着いたという。

当時在籍したアイドルグループの公式ツイート

「私自身が、甲殻類アレルギーを持っているということはエビの件もありましたし、以前から自覚していました。でも、コオロギがアレルゲンに該当するなんて思いもせず、薬を飲むという対応も遅れてしまって、苦しい時間が続いてしまいました。翌日もグループのライブがあったのですが、大事をとって欠席することになりました」